テーマ:DVD映画鑑賞(14214)
カテゴリ:近代化遺産・検見川送信所
映画が面白いのは、物語を追うだけでなく、その中に切り取られる風景(ロケーション)も楽しめることだろう。
鉄道ファンなら、劇中の昔鉄道を見て、思いを馳せることができる。建物、珍しい小物、宝石、絵画、インテリア、ファッション。その道に興味のある人なら、楽しみ方はいろいろだ。 マインドハンター 今回はストーリーやキャスト、スタッフに惹かれたのではなく、劇中に出てくるオランダの放送局Radio Kootwijkを見たかった。 Radio Kootwijk この放送局は建築家・吉田鉄郎氏が検見川送信所(下に僕が監督した1分間のショートムービーあり)を設計するに当たって、参考にしたのではないか、という推測もある。ただし、この放送局についての日本語資料はほとんどない。映画は貴重な情報元になりそうだった。 kemigawa 1926 映画のストーリーはFBIの犯罪プロファイリングの訓練生が孤島で、猟奇殺人の分析最終事件に挑むというもの。訓練のはずが、実際の殺人が起こり、殺人予告に従って訓練生が次々と殺されていく。犯人は果たして?といったサスペンスだ。 A級サスペンスではないが、「ダイ・ハード」のレニー・ハーリン監督らしく、こなれたテンポで進む。掘り出し物といった印象だ。 一度、字幕スーパー版で見た後、ハーリン監督の音声解説で見直した。僕は興味がある作品は二度見をするが、ほかの方はどのくらい二度見をするのだろう? 舞台となる放送局は、孤島にある、放棄された軍施設という設定で登場する。 放送局は実際、オランダ内陸部の砂丘に建っており、ヘリコプターからの空撮はCG合成。 ハーリン監督によれば、オランダをロケ地にした理由はコストの問題。ハリウッドはスタジオ費の高騰で、米映画界からも敬遠されている。最初からこの放送局を使いたかったのではないようで、たまたま見つけたと話していた。 オランダの国土は海抜マイナス9メートルで、恐らくオランダでも最も高い建物では、と指摘。当時、植民地だったインドネシアとの無線通信を目的に作られ、その役目を終えた。その後、周囲は建物は記念碑的に残され、内部はがらんどう。 当時は大型だった無線機を収めるために部屋は大きく取られているらしい。保存状態は申し分ないが、防音に難があり、聖堂部分では声を発すると、20秒くらい響く(これは大袈裟だと思う)ため、防音処理にお金をつぎ込んだという。 なるほど、こういう情報は実際に建物を使わないと分からない。貴重な話だった。 この1922年に建てられたアールデコ調のオランダの放送局は、地球最古の放送局と言ってもいいだろう。放送局はアールデコ調、検見川送信所はドイツ表現主義風と、様式は異なるものの、非常に類似点が多い。 検見川送信所もロケに使われれば、面白いと思ったが、17日の見学会の時(下にこの模様をまとめたショートムービーあり)には某大学の映画研究会が昭和を舞台にしたと思われるビデオムービーのロケを行っていた。どんな風な作品になるのか?大学名を聞いたら、黒沢清らを輩出した名門だった。 検見川送信所保存計画ショートムービー What's Kemigawa Radio Transmitting Station?”(1分) 10/17 検見川送信所を見に行く(約1分) YouTube完全活用本 YouTube革命 日本初の国際放送を行うなど日本の通信に大きな貢献をした近代化遺産・検見川送信所が取り壊しの危機にあります。これを保存、再生できないかを考えるプロジェクトです。 賛同してくださる方は以下のソースを貼り付けてください。 <a href="http://moleskine.air-nifty.com/photos/kemigawamusen/" target="_blank"><img src="http://image.space.rakuten.co.jp/lg01/47/0000060947/20/img2159e7f1zik6zj.jpeg" width="170" height="60" alt="musenhozon.jpg" border="0"></a> 「検見川送信所を知る会」では仲間を募っています。入会していただける方はこちらのメールフォームから「入会希望」と明記の上、 お名前(ふりがな): ご住所:〒 電話番号: メールアドレス: をお知らせください。 メールマガジン「検見川送信所J1AA通信」を購読していただける方は以下のURLからお申し込みください。 http://www.mag2.com/m/0000246340.html バックナンバーも読めます。 検見川送信所についてはここで過去記事をまとめています。 去年の日記は? 2006/11/29 隠れ家作り(34)~ちょっとした棚 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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