納豆って美味しいの?
納豆は日本独特のモノで、外人はあの匂いとネットリ糸を引く粘り気で、食べる気がしないらしいと言う事を我々日本人は知っている。 それにしても、関西には、納豆が昔は無かったと思う。私が子供の頃は、小売り流通が、発達しておらず、地元のモノしか小売りされていなかったから、納豆と言うと、あの甘い砂糖を塗したお菓子としての甘納豆だけであった。 子供マンガで、糸を引く納豆が都会には有るらしいとは知っていたが、食べた事は無かった。 高校を出て、東京に行ってから、初めて納豆を口にし、あの粘りに驚いた。美味しいとは思わなかったが、下宿先の伯母さんが東北出身で、良く食事に出すモノだから、若くて腹も減るから、結構食べたが、変な味だと思った。 そしてその頃から、スーパーが出来た。スーと出来て、パッと消えるから、スーパーと言われると揶揄された様に、店主による店頭販売から、お客が商品を選んで、レジでお金を払う方法に変わって行き、四国の片田舎でも、納豆が販売されるようになった。 今では、全国何処でも食べるモノとなり、日本独自の食事と言われる様になった。そして起源はハッキリしないが、大昔からあったそうだ。 秋田県横手市には「納豆発祥の地」の碑が建っている。1083年の後三年の役で、大豆を農民から供出させたら、数日後にこれが糸を引き、美味しく成っていたと書かれている。 それ以外にも、合戦で、馬の背に煮た大豆を長時間乗せて居たら、馬の体温で、納豆になったとの、同じような伝説が各地に残っているそうで、正確には分からないが、大昔から食べていたのは間違いない。 要は、納豆は煮た大豆に、枯草に付いている菌で、発酵するのだ。つまり稲藁に煮た大豆を入れると出来るのです。 だけど、起源は分からないが、東南アジアにも、納豆がある。つまりラオス北部とタイ北部、中国雲南省南部、ミャンマー北東部、の当たりでは、大昔から納豆を食べているのだ。 ただ、日本の納豆とは少々違うモノもあり、糸を全く引かないモノも有るそうだが、大昔から食べているようだ。だから此処が納豆起源の土地だと言う学者も居る。 此処を中心にして、今では、西のブータンやネパールと、東の日本と南のインドネシアを結ぶ3各地帯で、食べる様になっているそうだ。 それだけ次々と伝搬するようだから、もしかしたら、世界に伝搬するかも知れない。今でも、美味しいとは思わないが、食卓に出ると自然と手を出して、箸で何十回もこね回して、食べている。