鳩が死にそうだ
9日の朝の犬散歩の時、海岸横の道で、隼か鷹か分からないが、猛禽が鳩を襲って食べようとした瞬間を目撃した。猛禽は我々を見たトタン、飛んで行った。そして、猛禽が逃げた後、鳩は瀕死の状態で、バタバタしながら道横の灌木の中に逃げた。 逃げ込んだ灌木の近く2メーター程まで行き、灌木の中を見ると、枯草の上で、もうグッタリとなり、当たりには、羽毛の様な白い小さい羽が一杯散っていた。 我々が居なくなると、猛禽は帰って来るだろうし、もう死ぬのだろう。しかも、猛禽も生きる為に狩りをしているだけで、弱い鳩を遊びで苛めている訳でもない。 しかし、その近所の家に猫がいるから、絶対絶命で、どうしょうもない。猫は毎日餌を貰っているから、お腹が空いているからでなく、遊びで鳩を殺すのだろう。 そして、次の10日の犬散歩では、カメラを持って出た。前日の場所で、どうせ食べられているから、沢山の羽が飛び散っているだろうから、その光景を映そうと思ったのだが、驚いた事に、鳩は生きて居た。叢でなく、その20cm程上の小枝に止まっていた。 猛禽に遣られた傷が癒えるまでは長い日数が掛かるし、それまでの水と餌が無いから、先ず死ぬだろうが、何となく気になる。野生の動物だから、餌を与えても無理だろうし、猛禽が帰って居ないのに驚いたが、近くに猫がいるからね。どうなのだろうか。 我が部落と言うか、浦ノ内半島に、この猛禽が住んでおり、時々大空を旋回している。飛んで居る姿は、カラスよりホンの少し小さい位だ。意外と小さい鳥だ。 数年前も、我が家の鶏が襲われた。鶏はケタタマシク鳴いたから、女房が外に走り出ると、その猛禽は逃げて行き、運良く鶏は助かった。 我が家の鶏は、半日は外に出している。1日中小屋の中では可哀そうだし、外に出す事で、虫や草を食べるからか、餌の消費が半分位に減るからだ。 そうそう、我が家の鴨の「カコ」も大昔、猛禽に襲われた。これも女房が走って行き、助けたが、その後、殆どの羽が抜けてしまって、裸になった後、新しい羽が生えて来た。良くまあ生き延びたものだ。 この鴨は、女房が電気絨毯と自分の体温で、温めて孵化したもので、女房を親と思っているようで、女房が「カコ!」と呼ぶと、必ず「グア、グア」と返事を返す。もう15年も生きて、今も健在だ。 猛禽の武器は爪と嘴だが、この足の爪が怖い。丸く曲がっており、親指の爪が逆から掴むから、獲物の体にグサリッと爪が両脇から刺さってしまう。つまり獲物を完全に掴むのだ。多分「カコ」はこの爪で捕まれ、大怪我をしたのだろうと思う。