又もやムール貝を食べる
5月2日の夜、香川県に居る三女家族が孫達を引き連れて、我が家に遣って来た。待ちに待った孫である。 次ぎの3日、早速潮干狩りに行くと言う。新聞で潮を見ると、1時頃が干潮で大潮である。早速お弁当を沢山作って、出発した。 先ず最初、ボートの係留地点で、係留に使っている、黒いブイ(浮)をボートに引き上げ、ブイの底にくっ付いているムール貝を採った。同時にホヤも少々取った。ホヤをバケツに入れたのを息子が見て「こんなモノ食べられる?」と驚いていた。 ホヤは、北海道や東北のホヤと種類が少々違い、北のモノは赤く、拳位の大きさで、中の柔らかい身だけを刺身にして食べるのだが、南国では、梅干より少々大きいぐらいで、黄色である。 これをキムチの元か、味噌で煮詰めると、美味しいのである。日本では誰も食べないが、隣の韓国では良く食べているので、私も食べるようになった。 煮た後、小さいので丸ごと口に入れ、殻が硬いが歯で噛むと、口の中でプシュッと潰れ、中の柔らかい身が出て磯の香りがする。その後、殻をコリコリと噛み砕いて、外側を食べるのだ。 それらの収穫物を持って、干潮には時間もあったので、無人の小さな海岸に立ち寄り、其処でムール貝とホヤを煮たのである。 枯れ木を集めて鍋で煮ながら昼御飯となった。20分位で煮上がり、美味しく食べたが、息子はどうもホヤが苦手のようであった。 私が「こんな変わったモノをドンドン食べられないようなら、後進国には行けないね」と笑って言ったものであった。私は変わり者のようで、ゲテモノ食いだし、先進国より後進国の方に興味が涌く方でもある。 5歳の孫は余りムール貝を好まなかったが、二歳の孫がムール貝を驚く程食べ、楽しい昼飯を終えてから、女房がその海岸で「アサリが居るかなア?」と掘り始めると、潮吹きと言う、アサリに似た貝で、アサリは少々楕円形だが、真ん丸い貝がドンドン見つかった。皆で掘って40個ほど収穫してから、天皇洲と言うアサリの本場に行った。此処は戦後、天皇が視察に来たから、「天皇洲」と呼ぶようになったそうで、満潮の時は、一部しか砂が見えないのだが、干潮になると、サッカー場が10面も20面も取れるほどの広大な広さの洲になる。 何時もは殆ど人が居ないのだが、連休中でしかも大潮でもあり、船から見ると、まるで蟻のように大勢の人が楽しそうにアサリを掘っていた。 そして潮干狩りの真っ最中、5歳の孫が「ママ、着替えを持って来ている?」と聞くではないか。「持って来ている」と言うと、それからドンドン自分から濡れるような遊びを始め、その内に「ママ、寒くなった」と言い始めた。 これから取ろうと言う時に、これである。バケツに半分程しかアサリを取って居ないが、早速帰る事になった。これでは、東京の孫に送るには、かなり少ないのだが、まあムール貝とホヤを足して、送れば何とかなりそうである。これがホヤである。南国のホヤは小さいが、結構食べられる。