不思議だが、日本の農産物輸出が伸びている
日本は国土面積の割には、人口が多い。だから農産物は、国際的に比較すると、競争力が弱く、輸出は大変難しく、大量の農産物を輸入して、我々日本人の胃袋を満たしている。だから、農産物の輸出等出来る筈が無いと誰もが思っていた。所が最近は、結構輸出が伸びている。半期で4000億を超えており、年に1兆円に成ろうとしている。片や輸入だが、約6兆円だ。つまり、輸入と輸入が6対1の割合までに成長して来たのだ。これは凄いと思う。農産物のコストは、人件費と土地代で決まる。人件費が高く、また狭い国土で作って、まさか輸出が出来るとは、誰も想像も出来なかったが、最近は輸出が毎年の様に伸びている。それも嬉しい事に、和牛とか、高級な果物とかであり、要は味で勝負なのだ。つまり外国のお金持ちに食べて貰っているのだ。日本のスーパーに行くと、アメリカやオーストラリア産の安い牛肉が一杯並んでいるが、この高い日本の牛肉が外国で売れているのだそうで、驚きだ。果物でも、高級なリンゴやイチゴ、そして美味しいお米とか、国内では毎年販売が落ちている日本酒も売れているそうだ。不思議なものだ。まあ、確かにモノの値段とは、品質が大きな要素に成る。安いだけでは納得しない層も結構居るのだ。衣料品でも、安いモノからブランド品まである。食品でもそうなるのだ。そんな事を考えると、将来は、高くても、美味しい日本の農産物が、輸入金額の半分位まで伸びる可能性も無きにしもあらず。農産物の自給率が毎年報道されるが、40%を切って、今は38%位だと思うが、この自給率は、どうも政治的なモノで、正しい数値だろうが、無意味な数値でもある。これはエネルギーでの自給率なのだそうだ。例えば、安いお米を牛の飼料に100トン輸入し、高い美味しい日本産のお米を1トン輸出した場合、政府の発表する時給率は1%でしかないと思うが、もし輸出したお米の値段が輸入の5倍だったとすると、金額での時給率は5%なのですよね。まあ、私の例え話が、間違っていても、政府の出す自給率とは、それに似た数値なのです。本来の自給率とは、その商品の自国での生産と消費なのだ。報道しないから分からないが、農産物の日本国内での生産と、輸入の割合を出すと、意外と良い線を行っていると思う。