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カテゴリ:短歌
きさらぎの天のまほらは花野かな 差し招く如風花は舞う 冬道麻子 ふと気付けば、2月も終わりなのだ。 慌ただしく過ぎていった このひと月を思う。 つい先日 畑にサクランボの樹を植えた。 そして別のサクランボの樹をもう1本、部屋の中で育てていた。 その部屋のサクランボの花が もう満開なのである。 リビングのテーブルの上に置いているのだけれど リビングの中は桜の花の香りでいっぱい。 そう、あの甘酸っぱい香り。 こんなに早く満開になってしまって大丈夫?と 心配になる気持ちと 咲きたかったから咲いたんだよね、と 彼女に笑いかけたい気持ちと。 貴女は一体どこからやってきたのだろうと思う。 まるで幸せの象徴のように 淡く咲き薫る。 夜中、家族の者は皆2階に上がってしまうから どうしても 桜の花は独り リビングに取り残されてしまうことになる。 1人じゃ淋しいよねと その花びらを散らさぬよう 彼女を鉢ごと抱えて 階段を上り そっと ベッドのそばに。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2015.12.08 01:55:35
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