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カテゴリ:季節の美
昨日の姉妹校の様子が未だ頭から離れないでいます。 何と美しい環境にある学校かと今更ながらに思うわけです。 ついで思いは懐かしい母校に。 この母校にまつわる花の思い出を 少し書いてみたいと思います。 私の入っていた寮の寮花は「白萩」でした。 この時期になりますと寮の中庭に咲き乱れていました。 朝早くおきますでしょう? で、その寮の中庭に出て いまだ露ののっている萩の枝を見に行くのです。 露が本当に白いのですね。 そしてきらめいているのです。 その萩の咲くところ、その露の光るところ まるで一筋の旋律が流れているようでした。 萩の枝に触ってみたいのですけれど 人の手が触れた途端、露が零れおちてしまうようで ただ静かに見守るだけ。 夕暮れ時 白萩の咲くそばに佇めば その花の白さが仄かに浮かび上がります。 ゆふ風に萩むらの萩咲き出せば わがたましひの通りみち見ゆ 前川佐美雄 「わがたましひの通りみち」 我が生命が三世にわたるものであるならば おそらくは万葉の遙か昔 平安、鎌倉の昔にも 同じく萩を見てその花を愛しんだのではないだろうかと。 自分の心が風となり この花むらをくぐり抜けるたびに 多くの感情を呼び覚まされてきたのではないかと。 夏の日射しも和らぎ 秋の光が野に満つる頃 萩の花は静かに咲き初め 私たちに秋の訪れを知らせてくれます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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