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カテゴリ:季節の美
およそ南国出身とは思われぬ言葉ではありますが 私は如月の夜が好きです。 そう、未だ冷たい節分の夜を過ぎ 翌日には春が立ち 陽の光が明るくなっていくのを見るのが好きなのです。 この冷たさの残る夜にも木々の芽は膨らみ 少しずつ春を迎える準備に入ります。 芽吹きゆく力が 地下深く張り巡らされる根から樹の幹を伝い 梢にまで届きます。 遙か彼方からひそやかに近付く春の足音を 心を澄ましてききとるのです。 今年の冬はこのまま終わりを告げるのでしょうか。 それともある日突然 思い出したように冷たい風にさらされるのでしょうか。 確かにこのまま春を迎えたとて なんだかいつもの春ではないような。 ・・・そんな声も巷では耳に致します。 けれど 遠い彼方から花を従え 風を従え 遙々訪れてくれたこの春を 私は精一杯の心で迎えたいと思うのです。 ふと空を見上げれば 仄かに明るい蒼。 柔らかな空の色。 本当に 春というものは 空からやってくるのかもしれません。 梅が咲き 次いで桃の花も咲き初めました。 願わくばどうぞこのまま 季節は春の中へと流れ込んでほしい。 あたたかな風に誘われて 花開いた彼女たち。 咲いていいの?と少し戸惑いがちの彼女たち。 どうか 予期せぬ冷たい雪に 出逢うことのありませんように。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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