ひよきちわーるど

不思議なもので　立夏を過ぎますとすぐに
野茨の花が咲き初めます。

小さな可憐な花を咲かせるのです。




ふと頭上を見上げますと　「金銀花」の異名で知られる忍冬の花。
そう、ハニーサックルですね。

以前住んでおりました家の庭にこの花が咲いていまして
この季節になりますと庭中甘い香りでいっぱいになっていたものでした。





近所のお庭には橘の花。

香りはさほど強くはありませんが　この香りに触れますと何故でしょう、
数十年前の春の頃のことを思い出すのですね。

幼い頃に住んでおりました家の玄関先、郵便受けが
ふと脳裏をかすめるのです。






季節の始まりの頃
咲き初めるのは白い花々。

この初夏の季節にも
白い花が夏の訪れを教えてくれるのです。


秋の初めにも　白萩　白の撫子。
次いで紅い萩が花を咲かせていくのですね。

春の初めにも白椿　そして白梅の花。




白い花の咲く時期はとても短くて
ふと気付けば　いつのまにか色鮮やかな花々が主役となっています。

もう少ししましたら
野茨の花も忍冬も姿を消してゆくことでしょう。







目立たぬ場所にそっと咲く花々。

だからこそ
こんなにも心惹かれるのかもしれません。