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カテゴリ:生と死
10歳で死ぬ人にも、10歳の中に春夏秋冬の四季がある。 20歳で死ぬ人にも20歳の四季がある。 30歳、50歳、100歳で死ぬ人にも、それぞれの四季がある。 吉田松陰 「留魂録」 「無常」と一言で言っても それは 生と死の問題に他ならない。 死を考えることなしに 無常について考えることは出来ないのだと思う。 身辺整理を始めた。 自身の死について考え込むことが多くなった。 そのための準備を始めた。 娘を育てつつ、自身の死の準備を少しずつ始める。 気が早いなどとは毛頭思わない。 平均寿命などあくまで統計上のことであり 個人の寿命は、まさにそれぞれである。 殊にこの1年、胸の底の この寂寥感は一体どうしたことだろう。 同時に 急がなければとの思いも常にある。 理由は分からない。 ・・・上記の青い部分は 数年前に書いた日記からの抜粋である。 病気の前触れも何もなかった頃のこと。 まさかその1年2ヶ月後に手術を受け 執刀医から重い言葉を聞くことになるとは。 当然のことながら まだ何の症状もなかった頃で 自分の身体に病変が隠れているなど思いもよらなかった。 ・・・なのに 日記の中では 「理由は分からない」としながらも 「胸の底の この寂寥感は一体どうしたことだろう」と。 今にして思えば 知識や判断を越えた領域・・・いのちの底で 何かを感じとっていたのではないだろうか。 生と死にまつわることを 私たち人間は いや、生きとし生けるものは皆 「いのち」で感じとるのではないか、と。 変わらぬものにすがろうとするから 変化しゆくこと自体が怖ろしくなる。 何もかも変わらないでいてほしいと願ってしまう。 けれど ひとたび視点を変えて 一切は流転してゆくもの 全て変わってゆくものなのだと腹をくくれば 1日1日がかけがえのないものとして目に映るのだと思います。 自分は何のためにこの世に生まれてきたのかということを 他人の言葉に縋らずに自分の心で考えたい。 「何のために生きているのか」 この一点さえはずすことなく生きていれば とどまることのないこの世の変化を そして自身の変化を 楽しむことさえできるのかもしれません。 ・・・これはまたさらに昔 今から6年半前の日記からの抜粋。 自分自身、仏教徒である故に 生命は三世にわたり続いてゆくと信じている。 生死を繰り返してゆくのが 「いのち」の本来の姿ではないか、と。 とどまることなく永遠に変化してゆくことこそが 本来あるべき姿であり それを思えば 「無常」を嘆くこと自体、あるべき姿に反することではないのかと。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2013.01.18 10:13:24
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