797393 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

ひよきちわーるど

ひよきちわーるど

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
2016.09.30
XML
カテゴリ:パパに
この夏、もう着なくなった蚊絣の着物を解き
ようやくワンピースに仕立て直すことができた。

ちょうど5年前の初夏の日記


他に・・・もう着ないであろう西陣蚊絣の着物。

近々これも解き、ワンピースに仕立て直そうと考えている。
絹ゆえに柔らかく 何より肌に優しいだろう。

今年の夏の日差しから身体を守ってくれることと思う。



・・・と書いているけれど 
5年も経って、ようやく仕立て直しをすることができた。

思いのほか 着物地がしっかりとしていて厚い。
これでは盛夏に着ることはできないだろうと思った。
おそらくは初秋から晩秋にかけてのものになることと思う。


主だったところにはミシンを使い、細かなところは手縫いで仕上げることにした。
僅かな時間を見つけ、ちくちくと針を動かしていると
さまざまな想いが頭に浮かんでは消えてゆく。


・・・やはり想うことと言えば
家族の行く末、そして我が身の行く末のことだろうか。

今はこうして比較的平穏な中で過ごすことができているけれど
いつそれが壊れるか分からない、という不安を抱えている。


不安がっていたって仕方ないではないか、
1日1日を有意義に過ごすことにこそ神経を使うべきだ、と叱咤する自分もいる。

逆に、いつどうなっても慌てぬよう
常日頃から臨戦態勢を敷くべきではないかと自分に問うときもある。

つまりは・・常に相反する自分がいるということだろうか。



以前、義母がこう言ってくれたことがあった。

「うちに嫁に来たから
 ○○さんはこんな病気になってしまったんじゃないか・・」と。

実は、義父もまた、私と同じく粘液性の癌を患っている。
原発巣も、義父と私は全く同じ場所なのである。
血のつながりも何もない筈なのに、どうしてこうも同じなのだ、と。

もしかしたら 私がこの○○家に縁したからこそ
そういう病気になってしまったのではないか、と義母は言った。

もしもこの家に私が嫁いでくるようなことがなかったならば
私はこんな病気にならずにすんだのではないか、と。

義母はそう言って心配してくれたのだった。


それに対し有り難く思うと同時に 私はこうも思った。

自分がこの家に嫁いできたから病気になったのではなく、
もともと私自身の中に病気になる宿命があったからこそ
この家に嫁いできたのではないだろうかと。

言い換えれば 私の中に「病気になる」という宿命、
夫の中に「妻が病気になる」という宿命、
そして娘の中に「母親が病気になる」という宿命があったからではないだろうか。

もっと言えば、私と夫、娘、そして義父、義母。
皆「宿命」を同じくするが故に、今世で家族となったのではないかと。




・・自分自身、表面的には非常におとなしく
内向的であり、さらに言えば、暗い(笑)。

リアルの私を御存知の方ならお分かりいただけることと思う。

このブログの中の「お笑い劇場」を読む限りにおいては
おそらくは明るい冗談好きの人間と映るかもしれないけれども、
本当は些細なことをいつまでも思い悩み、考え続ける。


確かにそういう人間ではあるけれども
反面、(他の方々もそうであるように)ある部分では非常に大胆、楽観的である。

夫との結婚を決めたときだって、そう。

人生の伴侶となる人については
「心がきれいであればそれでいい」と思っていたので、
その一番大切なことを外しさえしなければ
あとは趣味嗜好がどんなに違っていようが、性格が正反対であろうが、
結婚までデートらしきものが一度しかなかろうが
そういうことはさほど気にもならなかった。



・・夫と結婚して早くも23年。

生涯をともにするのならばこの人と、と決意したことは
やはり間違っていなかったのだと改めて感謝している。

ただひとつ、唯一の悔いは
自分が図らずも病気になってしまったこと。




これは以前の日記にも書いたことではあるけれど
夫がかつて このように言ってくれたことがあった。

「どちらかが先に亡くなったとしても
 生死を超えて共に在る。」と。

「永遠に一緒にいたいけれど
 ○○ちゃんはどないなん?」と。


・・・私は 答えに窮してしまった。




自分に自信がない。

結婚して23年も経っているのに
今さら何を言っているのか、と言われそうではあるけれど
夫が、もし他の女性と結婚していたら
彼はもっと幸せになっていたのではないかと思う時がある。

自分を卑下するとかそういう意味ではなく
本当に、そう思う時がある。

この思いは、自分が病気になって一層深くなった。



こんな自分と永遠に一緒にいたら
夫は幸せになれないのではないだろうか、と。

だからこそ「○○ちゃんはどうなんだ?」と問われ
答えに窮したのである。



もしも自分が病気になってしまったことを度外視し
そして 自分のこの内向的な性格をも度外視し、
「夫と永遠に一緒にいたいのか」という問いだけを考えれば
・・・まぎれもなく Yes である。



「生死を超えて共に在る」

どちらかが先に目の前からいなくなったとしても
いつかまた必ず逢える、という希望。

今度こそ、本当に今度こそ元気な身体となって
再び夫に出逢いたい、との願い。



・・・今、私の胸にあるのは
このような想い だろうか。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2016.09.30 14:07:06
コメント(0) | コメントを書く
[パパに] カテゴリの最新記事



© Rakuten Group, Inc.
X