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カテゴリ:教育
私は子供がインターナショナルスクールに行っていることもあって、
香港でインター校にお子さんを通わせている人たちとたくさん交流してきた。 私が知る限り、たいていのおうちでは、家庭内では日本語、学校では英語と使い分けをしているところが多いと思う。(国際結婚家庭はまた別です) 今から6年前、まだインターネットを始めてちょっとしか経っていないころ、日本国内で英語子育てをしている人たちのサイトにいくつか出会った。 そこでは、子供には英語で話し掛けているとか、日本語のビデオやテレビを一切見せないとか、かなり母語を抑えた状態で英語を取り入れている人が多く、それを知った私はビックリ仰天したものだ。 実は、最近私の掲示板に、そういうサイトの掲示板でしょっちゅう登場していた悩み事とよく似た悩み事が書き込まれた。 家庭内で英語教育を導入してきて、子供には英語で話し掛けたりしてきたけれど、子供が幼稚園に行きだしていきなり日本語がものすごく伸びてきた。 今後英語をどうやって伸ばしたらいいでしょうか?という質問だ。 それで久しぶりに日本国内で子供に英語をやらせている人が多く集まるサイトをのぞいてみた。 すると、数年前とはくらべものにならないぐらいサイトは充実しており、かなりの人が子供に英語をやらせているということが見えてきた。 子供に英語をやらせている人たちというのは、英語だけではなく、一般的に教育ママだ。だから英語関係のリンク以外に別の学習リンクもたくさん見られ、どの人も自分のお子さんの教育について熱心で、掲示板でお子さんの教育に関する取り組みや悩みが熱く語られている。 おもしろいのは、掲示板でのやりとりが、一見ディスカッションになっているように見えるけれど、じっくり読んでいくとどの人も自分の子供のことや、子供がかかわる世界について書いているだけで、人の意見ってあまりしっかり読み取っていないのではと思えたことだ。 でも流れとしてはちゃんと流れているのだから不思議だな。 まあそれはどうでもいいけど、 やっぱり外国語をやらせる前には母国語の定着を優先した方がいいと思う。 そういう点ではうちの家庭でも失敗したかなと思えるところがある。 うちは娘自体がものすごく日本を引きずっていて、日本文化に興味を示すので日本語が破壊されずにすんだ。でも読み書きはかなり怪しいのだ。 一人っ子ということもあり、日ごろから大人との食事会にも頻繁に出席するため、大人と話するということにも慣れている。 悲しいことに本を読むのは嫌いだけれど、好奇心旺盛な性格なので、それなりに新しい日本語もかなり覚えている。しかし日本国内にいる子に比べれば一般的なイディオムの使い方、ことわざをちりばめた会話が苦手など問題はある。 この辺は私達親がもっと気をつけて、日ごろから日本語の勉強をさせていればもう少しどうにかなったと思うので、努力をしなかった私達が悪いと思う。 もし家庭内での日本語の優先順位がもっと低く、私もだんなも英語で話し掛けていれば娘の英語はもっとしっかりしていて英語の成績ももっとましだったかもしれない。 でもいくらインター校に通っているからと言って、英語の成績のために母語を犠牲にすることはナンセンスだと思うので、ここまで日本語力を維持できたことはやっぱり間違っていなかったと思う。 それに英語で考えられないことを日本語で考えて、日本語で考えられないことを英語で考える。それもまたおもしろいかも。 LAに住む私の知り合いはお子さん二人の日本語確立のために、長い間遠くにある補習校まで毎週毎週車で送り迎えをしたと言っていた。だからうちの娘がある程度の日本語を維持していることを良いことだとほめてくれた。 でも手書きで日本語を書けない娘はまだまだ勉強が必要だ。 香港に来て小さなお子さんをインター幼稚園やインター小学校に通わせておられる人たちは、是非、家庭内ではきちんとした日本語で接してあげて欲しい。 英語は幼稚園や学校に通っている間にきっと身につくと思うから。 (あくまでも言葉が定着する前の年齢での話なので、母語が確立した後でインター校に移られた人はこれに該当しないのでご注意ください。) 特にまだまだ幼児でこれから言葉を吸収していく時期にある場合は、絶対英語と日本語をミックスして子供に接することは避けて欲しい。 特に躾をする場合は絶対に母語でわかるように接してあげて欲しい。 さて、私の掲示板では、英語教育の先駆者であるAさんがとてもAさんらしい視点でレスをくれた。 私はメールで返事をしておいたけれど、今まで英語英語と思っていたところに、やっぱり母語が大切というメールが届いてひょっとしたらびっくりしておられるかもしれない。 そしてAさんも同じような意見だからね。 なんだか取り留めのない話を書いてしまったけれど、 日本国内の英語熱はとどまるところを知らない感じだな。 日本はこれからどこへ行くのでしょうね。 母語を大切にしているJunpeiさんが なぜ娘をインター校に入れているの? 矛盾してませんか?という質問はしないでね。 一応「教育」というカテゴリーを見ていただければ、 その理由などが少しはわかっていただけるかもしれません。 コメントも読んでもらわないといけませんが… お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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