個人情報漏洩 864万人分・・・!
大日本印刷がDM用として顧客会社から預かっていた個人情報が、業務委託していた会社の社員によって持ち出され、864万人分という過去最多の個人情報漏洩が発生した。 これによって、振り込め詐欺などの犯罪が既に発生しているとのこと。被害にあった各社は大日本印刷に損害賠償の請求を検討しているということであるが、一体どんな金額になるのだろうか? 下手したら、大日本印刷の経営の根幹を揺るがすような、莫大な額になる可能性がある。 以前、ヤフーの情報漏洩事故では、1人500円の迷惑料が支払われたが、これを基準にして計算すると約43億円。 当然これだけでは済まない。既に今朝の朝刊に3社分の「公告」が掲載されていたが、被害にあった会社すべてについて、主だった新聞に掲載するとしても相当な金額になるはずである。 更には、漏洩被害者が集団で訴訟を起こした場合、その裁判費用だけでもかなりの金額になるだろう。ある市で住民基本台帳が流出した事件で、市に対して一人15000円の損害賠償命令が最高裁で出されているが、この判決が踏襲されるとしたら・・・。 ところで、個人情報漏洩保険はどのくらい掛けていたのだろうか?これだけの規模の情報漏洩になると、少々の保険金では全く追いつかないだろう。保険対応の枠を飛びぬけてしまっている! ただ、いくらかの足しにと思って保険請求をしたとして、保険契約した日と情報漏洩が発生した日との関係で、保険適用の対象外になる可能性がある。つまり、保険会社によっては、契約日以前に発生した情報漏洩は免責(保険金を支払わない)になっていることがある。 今回のケースでは2001年頃から漏洩が始まり、2002年に集中しているそうである。 保険契約が個人情報保護法が完全施行された2005年以降の場合、契約以前の情報漏洩であり、保険金の支払いが「発覚日」を基準になるのか、「漏洩の発生日」になるのかで、判断が全く異なってしまう。 つまり「発覚日」基準であれば、契約日以降の発覚であり、保険金は支払われる。 しかし、「漏洩発生日」基準であれば、契約日以前の漏洩であり、保険金は支払われない。 ちなみに、A社の情報漏洩保険は「発覚日」基準である。 大日本印刷さんはどこの保険だったのだろうか? 学生時代、オールナイトのバイトで3,4回お世話になりました。明け方5時ごろとにかく眠たかったことを思い出します!