週末は田舎で野良仕事。

3連休最終日、スポーツの日は肌寒い雨降り。
約2年前の記録を思い出しながら、がん確定に至るまでの後半を記すことにする。

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秩父郊外の我が家から日高市の埼玉医大国際医療センターまでは片道約40キロ余り、最短ルートは正丸峠のトンネル越えとなり、約1時間の道のり。

12月21日の朝。
かなりスケールの大きな建物の玄関から入ると吹き抜けのワイドな空間が広がっていて、正面の壁面上部にはヒポクラテスとナイチンゲールの大きな肖像画が飾られている。

実はここに来るのは初めてではなく、2019年に心房細動が見つかった時に主治医から紹介されて訪れた病院だった。カテーテル・アブレーション治療を施術する予定だったが、折り悪しくコロナの大流行騒動に巻き込まれて、全く手術見通しが立たなくなって断念、急遽熊谷の循環器呼吸器センターに変更して2020年の7月にアブレーション手術で治療したのだった。

さて、この日は各診療科とも大混雑で泌尿器科も待合が満杯状態、ようやく11時前に順番が回ってきた。担当医師に紹介状を渡して、問診があるのかと思ったら、即座に年明け2022年1月21日のMRIの予約確保とPSA測定のための採血(3回目)、MRI検査時の注意事項を説明されたのみだった。(後日判明したこの日のPSA値は12.194、また上昇していた。)

ちょうどMRI検査までは1ヶ月空いたので、その間に前立腺、前立腺がんについての情報を収集した。ネットが普及する以前は「家庭の医学」のような常備書から入って図書館に行って専門書を調べたりしたのだろうが、ITの飛躍的進歩でiPhone、PCが手元にあれば簡単に情報が得られるようになった。
ありがたい事だ。

YouTubeで動画を調べたりネット検索したり、前立腺関連書を入手したり、エムスリーが運営している【アスクドクター】という有料だが、医師がWEB上で専門的な医療相談に乗ってくれるサイトにも登録した。

たまたま三谷幸喜さんの【ボクもたまにはがんになる】という本が出たばかりで、彼の前立腺がん体験が記されていたので早速入手、大いに参考にした。

そうこうするうちに年が明け、2022年1月21日。
午後、予定された通りMRI検査を実施。今回は疲れそうなので電車で行った。西武秩父線東飯能経由、高麗川下車そこから国際興業バス🚌乗車。

MRIは以前脳内チェックで経験していて初めてではなかったが、前回と同様に着替えてから狭い筒状の閉鎖空間の中に仰向けでじっとして、例によりブザーやドリルのような大音響が響く30分ほどだった。
ヘッドフォンで『鬼滅の刃』の主題歌などを聴いて気を紛らわしていた。帰る頃にはすでに日暮れ時で、北風がえらく冷たかったのを覚えている。

4日後の1月25日。
MRI結果はやはり【前立腺癌を疑いまず】との所見、左背側に10ミリほどの白い影が写っていた。ほかに記されていたのは【被膜外浸潤を疑う所見は見られず】【有意なリンパ節腫大は見られず】だった。

この結果を受けてより精密な生体検査、略して【生検】が必要になった。埼玉医大国際医療センターでは日帰りではなく、2泊3日の入院で生検を行なっている。早速3月2日入院の3日手術予約となった。

そして3月3日午後、全身麻酔の下で生検が実施された。手術室に入って麻酔をかけられてすぐに寝落ちし、目が覚めたら既に終了して、病室のベッドに戻っていた。

退院してから血尿がしばらく続いた。

3月22日　病理組織診断報告書(生検結果)判明。

前立腺がんが確定した日だった。

予期はしていたものの結果は良くなく、悄然たる思いだった。

👉🏼　つづく

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