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2013年04月06日
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私は、怖がりだ。

そっと後ろから「ワッ」などと驚かされたりすると
本当にびっくりして、ひどいときには座り込んでしまう
こともある。

そのくせ、絶叫マシーンは平気。

若いころ、会社勤めをしていたとき、社員旅行で
どこかの遊園地に行った。

ローラーコースターに乗った人は、あまりの
迫力に驚いていたが、私は下で見ていて、
「これくらいなら、別に全然平気だ」
とつぶやいた。

それを荷横で聞いていた部長(先に乗っていた)、

「それなら、長尾さん、これに乗っているときに
自分たちは下で見ているから、ちゃんと
手を振りなさい。写真を構えているから、
そっちをちゃんとカメラ目線で、手を振るんだよ。」

私はもちろん、二つ返事。

さて、行列にならんで、やっと私の順番が来た。

部長たちが、どこに立っているかはわからない。
きっと、隠れていて、事前に私が場所を確認
しないようにしているのだろう、と思った。

ゆっくりコースターは頂上まで登っていく。

のぼりの距離が案外長いのと、高さも
下で見ていたよりも随分高いことに気づいた。

頂上で一瞬、止まったあと、一気に降下していく。
ひねりが入る直前に、見覚えのある洋服が
眼の端に入った。

あそこだ!
捕らえたぞ!

私は、にっこり笑ってそちらを見ながら手を振った。

轟音の中で
「ながおさ~ん!」
と呼ぶ声が通り過ぎた。

そちらを振り返ったら、そっちでも
カメラを構えている。
とっさに、そっちにも顔を向け、ピースサイン。

急激に減速したコースターが最後のカーブを曲がった。
あとはゆっくり直線コースで降車場所で止まるだけ。
その瞬間、急な加速とともに、最後のスクリューに
入った。
これには、度肝を抜かれた。

もう終わった、と思ったあとのスクリュー。
これは迫力がある。

楽しい!

ハッと気づいたら、さかさまになる場所の真下で
もう一人、カメラを構えているのが見えた。
これが部長だ!

部長の名前を叫びながら、手を振った。

完全に停車したあと、部長のところに走っていった。

「全部、気づいてましたね。」

実は、3箇所全部、部長だったのだ。

旅行から戻って、みんなが撮った写真の自信作を集めて
総務部の壁に貼り出した。

「長尾さん、すごいね!」

大勢の人に声をかけてもらった。

みんなの評判をとったその写真は、
部長の撮った、カメラ目線の激写

ではなく、大してこわくもないお化け屋敷の
カートから腰を抜かして抱え降ろされる
私の姿だった。









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最終更新日  2013年04月06日 05時50分54秒
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