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2013年08月16日
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マイケルジャクソンがワールドツアーで日本公演を行ったときのこと。

ペプシコーラに黄色いシールが貼ってあって、これを何枚か集めると
マイケルジャクソンコンサートチケットが当たる、というキャンペーンに
1回応募できる。

もともと、コーラは好きだったので、これ幸いと買って飲んだ。
それでも、500ccの缶を買っても買っても、せいぜい、
1日か2日に1回、応募できるほどにしかならない。

空き缶にこのシールが残されていると、もう、迷わずシールをはがして
集めた。そうはいっても、そんなにペプシコーラの空き缶が転がって
いるわけはなし、それに、その空き缶を見つけたとしても、シールが
残されている可能性はかなり低かった。

当時、長期休暇で私のところに遊びに来ていた姉も、買い物に行ったときなど
空き缶入れにこのシールを見つけると、はがして持ち帰ってくれた。
これは、姉の生活信条からすると、とてつもなく恥ずかしい行為で
あったことは想像に難くない。それでも、私が必死に集めまくって
いるのを見て、空き缶からシールをはがしてくれていたのだ。

朝、会社に行くと、私の机の上に、このシールが10枚くらい
置かれている日々が続いた。
これは、会社の先輩・同僚・後輩が、「飲み物を買うならペプシコーラ」
キャンペーンを張ってくれたおかげだ。

規定の枚数に達するたびに用紙にシールを貼って応募した。
普段、ほとんど口をきいたこともないような先輩も、
数日に一回、コピー用紙に張り付けたシールを持ってきてくれた。

後輩は、応募用紙がなくなったら大変だ、と、応募はがきを見つけては
ごっそり持ってきてくれた。

また、女性週刊誌でも、3週間続けて応募券を出していた。
普段、女性週刊誌は全然見ない私が、この表紙を見つけたときから
これを3週続けて購入し、応募券をはがきに張っては応募した。

相当、競争率が高いことは想像できた。

ある日、私が部屋で叫び声を上げたので、大家さんが飛んできた。

ブルブル震える私に、大家さんはてっきり、何か犯罪がからんで
いるのだろう、と思ったらしい。

「当たった!当たった!ペプシも微笑も当たった!」

わけのわからないことを叫びながら泣き笑いする私に、
大家さんは、それでも、何かとてつもなくうれしいことが
あった、ということだけはわかってくれた。

チケット当選を会社のみんなに話したとき、

「よかった。たぶん、一生分のコーラをここ2週間くらいで
飲んだ気がするよ。」

とか、

「家で飲むとき、今まではコークハイだったけど、最近
ずっとペプシハイにしてた。なんか、微妙に味が違うんだよね。」

とか、

「炭酸、飲めなかったけど、がんばってコーラ、飲んでました」

など、聞こえてきた。

みんな、ありがとう!
コンサート、思いっきり楽しんでくるからね!

そうそう、チケット購入もした。

早朝、ラジオで、池袋で発売する、ということが発表されるやいなや、
私は自転車で並びに行った。

購入できる最大数を何とか手に入れたあと、ハタと気づいた。

早朝飛び出したので、会社に遅刻するとも休む、とも連絡を
入れていなかったのだ。

どうしよう・・・急病で倒れたことにしようか、寝坊して
今まで目覚めなかったことにしようか、など、頭の中で
言い訳がぐるぐる駆け回った。

直属の上司や先輩なら、たぶん、マイケルジャクソンのチケットを
買いに並んだ、と言えば、お小言で済むかもしれないが(それほど
マイケルジャクソンの熱烈ファンだったから)、出退勤については
課長に報告しなければならない。

課長は非常に厳しい人。

怖いなぁ。どうしよう・・・休んじゃおうかなぁ。

でも、休むわけにはいかない。
実際、仕事は立て込んでいる。

公衆電話に並んでいる間に会社に着く、と判断し、
連絡なしで会社に行った。

自分の席のところに荷物を置いて、課長のところに行く。

どう言い訳をすればいいか、頭の中でぐるぐる回っていた。

課長の席の横に立って、課長に声をかけた。

課長は目を上げてまっすぐこちらを見た。
特に怖そうな目ではないが、機嫌がよさそうでもない。

「長尾さんにしては、珍しいね、遅刻するなんて。」

言われて、目をつぶって

「すみませんでした。」

と頭を下げた。こわい。このあと、どう言い訳すればいいんだろう。
あとでばれるとまずいから、やっぱり正直に言うしかない。

でも、無断遅刻の理由が、マイケルジャクソンのチケット購入の
ため、というのは、いくらなんでも許されないだろう。

「別にいいよ。早く着席しなさい。」

ひゃぁ~~~、これは相当怒っている。
まずいよ、まずい。
ボーナスの査定に響くかなぁ、それとも来年の昇給に・・・

「ちゃんと主任が連絡受けてたから。」

はい?意味がわからない。

「なんか、急用ができたんだって?
ま、理由は大体わかるけど。」

いかん・・・ばれてる。それでも、上司が
とりあえず、遅刻の連絡を受けたことに
してくれたらしい。

つまり、みんな、私が仕事をすっぽかして
マイケルジャクソンのチケット購入に並ぶことを
想定して、対応してくれていたのだ。

あのこわい課長ですら、ペプシのシール騒動のとき、
みんながペプシばかり買うのをいぶかって、話を
聞いて私がマイケルジャクソンのチケット応募の
ためにシールを集めている、ということ、それなら、と
一緒にペプシコーラを買って飲んでいた、という
ことだった。

「大体ね、何日も前からチケット発売日は発表に
なってたんだよ。それには気づかなくて、発売当日に
発売場所だけ知るなんて、長尾さんらしいよ。」

とは、(架空の)遅刻報告を受けてくれた上司。

課長も、もともと、この日は私は遅刻か休むだろうと
いうことは想定内で、ただ、無断はいかん、と
だけ思っていたらしい。

私のもくろみはバレバレだったのだ。






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最終更新日  2013年08月16日 07時16分51秒
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