170265 ランダム
 ホーム | 日記 | プロフィール 【フォローする】 【ログイン】

ほんだらかんだらと仲間たち

ほんだらかんだらと仲間たち

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

PR

カレンダー

カテゴリ

バックナンバー

2024年09月
2024年08月
2024年07月
2024年06月
2024年05月
2024年04月
2024年03月
2024年02月
2024年01月
2023年12月

キーワードサーチ

▼キーワード検索

プロフィール

ほんだらかんだら

ほんだらかんだら

フリーページ

お気に入りブログ

まだ登録されていません

コメント新着

noga@ mentality 日本民族の資質:下働きとしては優秀、政治…
ブンチャン5570@ Re:12月10日「村上春樹の描く世界」2回目(12/12) 少し雲があったが 月を見ました 寒かっ…

ニューストピックス

2014年05月14日
XML
本田君のリクエストで、思い出しても
背筋の凍る話を、ということで、
ここに話します。

私が結婚して郡山にやってきて間もない頃。

友人も知り合いも誰もいなくて、毎日帰りの遅い夫を
ひたすら待つ日々。

話せる相手は、夫の母、つまり姑だけ。

心優しく、立派な姑で、私は暇に任せて
毎日のように訪ねてはただただおしゃべり
ばかりを楽しんでいた。

そんな嫁を、姑はおおらかに許していてくれた。

自分は台所に立ち、昼前にやってきた私の食事の準備も
手際よく作りながら、私の話す、とりとめもない
話を聞いていてくれた。

ある日、いつものように姑宅に訪ねていって、
いつものように姑は食事の準備。私は
居間のテレビの前で手伝いもせずに
おしゃべりをしていた。

ふと、目の前に空き箱があることに気づいた。
きれいな和紙で彩られた小さな箱だった。

「わっ、これ、かぁわい~い」

いつものノリで私は姑に話しかけた。

ちらりと振り向いた姑、ブツっと

「そんなに気に入ったなら、くれてやる」

と私に言った。



・・・・

ガ----ン!



私のこと、やっぱり怒ってたんだ。

今まで、優しげにしていてくれたのは
表面だけで、実は苦々しく思ってたんだ。

そうだよね、そうだよね。
そりゃぁ、そうだよね・・・

でも、やっぱり、

「くれてやる」

と言われるのはショック。

しかも、ついさっきまで、あんなに
優しげにいたのに。

姑の心の奥底をみたような気がした。

泣きたくなった。
帰りたくなった。

が、次の瞬間、にこやかに姑はお盆に
載せたラーメンを持ってきてくれた。

「マキちゃん、丼の底に卵が沈んじゃったから
 気を付けるんだよ。」

さっきの「くれてやる」発言が嘘のような
優しい笑顔。

背筋がゾッとした。

急いで食べて、すぐに家に戻った。

夫に相談しようか、と思った。

が、まさか、
「私のこと、気に入らない嫁だと
 おかあさんは思ってるのかな。」

などとは聞けない。

実家の母には相談できない。
離れているだけに、心配するだけだから。

悩んで悩んで、思い切って、弟嫁に相談することにした。

働いている弟嫁が帰宅するころを見計らって
電話をかけた。

「今日ね、おかあさんの所で、きれいな空き箱を見つけたから
 それを言ったら、おかあさんに『くれてやる』って言われた。」

姑と仲の良い弟嫁に、あまり愚痴っぽく言いすぎて
姑にダイレクトに耳に入ることを警戒して、
まず、そのときの様子をかいつまんで話した。

弟嫁:
「あ、電話の前の、あれでしょう。あれ、いいよね。
 もらっちゃえばいいんじゃないの?」

あまり気にしている様子もない。

やっぱり、この二人は私のことが気に入らなかったんだ。
普段、あんなに仲良くしてくれているのに・・・

信じられない。
この人たちが、そんなにおもて裏のある人たちには
思えない。


気に入らない嫁だ、と二人で言ってたんだ・・・

頭の中が暴走している中で、弟嫁が電話の向こうで言った

「くれる、って言ったんでしょ?」

私は一瞬意味がわからなくなった。

「いや、くれてやる、って言われた。」

弟嫁:「だから、お母さんがあなたにくれるんでしょ?」


私 :「うん、そうみたい。でも、くれてやるって・・・」

弟嫁は、少し考えたあとで、爆笑始めた。

「このあたりはね、相手にものをあげることを『やる』って
 言って、それを丁寧に言うときは『くれる』って言うんだよ。」

「それでね、お年寄りは、相手にものをあげることをとても
 丁寧に言うときに、『くれてやる』って使うときがあるんだ。

 だから、おかあさん、真紀子さんに丁寧にものを言ったつもりで
 『くれてやる』って言ったんだよ。」


あ・・・そうか。

このあたりの人は、庭の花に水をまくとき

「水やりしてくる」

ではなく

「水くれしてくる」

って言う。

方言なんだ。

あぁ、よかった!

松山でも、よく使われている標準語が実は別の意味ってこと
あるよね。

「まがる」

標準では、「角を曲がる」とかで使う。
が、松山弁では、

「この指、まがれ」(この指、とまれ)

とか、

「この荷物、まがる」(この荷物、邪魔だ)

とか。難しい!でも、楽しい!

翌日からまた、ニコニコして、姑宅に
入り浸った真紀子ちゃんでした。








お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2014年05月14日 11時44分34秒
[お局真紀子の素敵な毎日☆家族編] カテゴリの最新記事



© Rakuten Group, Inc.
X