似てる!
ポコチャンとワッチはとてもよく似ている。まだ声変わりしていないワッチは、電話でも、ポコチャンと間違ってしまう。今では、髪型が全然違うので、見間違うことはないが、小学校のときには、単体でいるとよく間違われた、という。ちょっとかわいそうだったのは、キャンプに行っておやつをもらうのに、バラバラで行ったために同じ子が二回取りに来た、と叱られたこと。子どもがどんなに説明しても(当時姉のポコチャンも幼稚園)、監督の人にわかってもらえず、二人で一緒に行ってやっとずるいことをしたのでない、とわかってもらえた、とか。あまりに似ている、似ていると周囲に言われるので、ある日、集団登校するときに、ポコチャンとワッチとでランドセルを入れ替えた。そして、家の前で見送る私の前を班のみんなで通り過ぎた。二人の身長差は、当時10cm以上あったにもかかわらず、母親の私が、二人が入れ替わったのに気付かなかったほど。私の前を通り過ぎてしばらくして、一緒の登校班のみんなが笑い転げた。「二人が入れ替わったの、やっぱりわからなかったんだ!」学校では・・・自分の教室の前で子ども立っていると、偶然通りかかった先生が、腕を取って引っ張って歩かせ始めた。意味もわからず、ついていくと、とある教室の中に連れて入られた。「早く入らないと、授業が始まるぞ!」と言われ、席のところまで連れられると、そこにはすでに着席した子がいた。先生は、座ったその子と、自分が手をつないでいる子の顔を見比べた。座っていたのは、3年の(そのクラスの)ポコチャン。連れてきたのは、1年の、並べるととても小さいワッチ。引っ張ってきたのは、3年の、ポコチャンの担任。この担任、大慌てで1年のワッチのクラスまで連れて行き、事の次第をワッチの担任に説明し、謝ったそうな・・・。またあるときは、下校しようとして靴を履こうとしていたワッチの腕をつかんで、「コラ!掃除をさぼるな!」と教室に連れて行ったそうだ。そして、誰よりも真面目に掃き掃除をしているポコチャンを見つけ、またまた、自分と手をつないでいるのが1年の弟、入学してしばらくは掃除前に下校する1年だと気付いて、平謝りに謝ったそうな・・・。今では、ポコチャンはセミロング。ワッチはショートカット。それでも、帽子などをかぶって髪型が隠れるととてもよく似ている。ワッチは中2.もうすぐ声変わりするだろう。そうなると、いくらなんでも見間違えるほどには似てはいなくなるだろう。そうそう、長女りんごが年長さんのとき、スーパーの駐車場に車を止めて、私だけ用のために降り、子どもたち三人は、窓をあけて外を眺めていた。すると、横に止めた車から、お姉さん二人が声をかけてきたそうだ。「あんたら、三つ子?」こういうときのスポークルマンのりんごが「ちがうよ。」と答えると、顔を見比べて「あ、そうか、お兄ちゃんと双子だ。」「違うよ。女・女・男で2つ違いだよ。」自分たちを指さしながら説明するりんごに、お姉さんはびっくりしたそうだ。ちょうど、戻ってきた私に、そのお姉さんは言う「三つ子かと思うくらい似てる。それも、下の二人は、双子だっていわれてもびっくりするくらい、そっくり!それなのに、2つも違うんだ!」なんとも懐かしい出来事だった。今から12年前の出来事。