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そぞろある記

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2004.04.13
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カテゴリ:政治
私は国の基本は家族であり、家族があって、社会があり、国があると思っている。
私は家族を守る為に生きている。先日の日記にも書いたが、何の為に死ねるかと聞かれたら家族を守る為と答えるだろう。
私は平和主義者である。他の人を傷つけるつもりはないし、他人に家族を傷つけられたくもない。
でも私がいくら平和主義者だと主張しても、暴力を振るってくる人間はいるのが現実だ。
目の前で家族が首を絞められたら、私は相手に平和と非暴力の大切さを説くのではなく、暴力を用いて相手を制止するだろう。
自分のかなわぬ相手だったら助けを求めるだろう。日頃の付き合いを大切にしている人だったら助けに来てくれるかもしれない。
でも出来るなら助けを呼びたくない。自力で相手と戦いたい。
そして私の家族に手を出したら、自分の方が危ないと相手に思わせるような力をつけたい。

家族と生活していく上で、周りの人達との関わりも避けて通ることは出来ない。
同じ共同体の中で助け合うことも必要だ。
自分に力が足りないと自覚すれば、家族の為に実力者と言われる方との付き合いを求める世渡りもする。
我が家が地域の中で一定の評価を得るような地域活動もする。

3年ほど前ケーブルテレビで第2次世界大戦の勃発から終わりまでを、当時のフィルムで綴った合計で40時間ぐらいの特集が放映された。
以前から戦争が始まり、全世界が狂気に取り憑かれるように殺し合いを始めるのは何故だか知りたいと思っていた。
得た結論は、狂気が伝染し、人に取り憑くと言うことだ。しかもこれは私一人の結論だが、元凶はヒットラーただ一人であり、その狂気にすべてが席巻されてしまったと思った。
誰一人として未然に制止できなかった史実に愕然とした。

人間は簡単に狂気に支配される存在なのだ。
平和主義者を標榜する私も簡単に狂気に伝染するだろう。
歴史を振り返れば、愛や優しさや思いやりではなく、憎悪、怨念、妬みの力が大きく時代を変えているのがわかる。
自分の感情を検証しても愛国心と狂気は紙一重かなと思ってしまう。

昨日の日記に海兵や陸士出身の人の話を書いた。彼らは純粋に国を守ろうとしていたのだろう。でも結果として、死ななくてもよかった多くの同胞を死の淵に追い込んでしまった。南方で見捨てられ、戦死は免れたのに餓死した戦友を沢山みてきた知人の父親の話も書いた。
この人達が死を賭して守った国家とは何だったのだろう。
権力を握った一部の個人の意地や、見栄や、野心だけだったのではないか。

こんな見方もあると言うことを若き自衛隊幹部候補生に伝えたい。

私が歴史から学び取った教訓は、この世に絶対と言われる価値など存在しない。唯一あるとすれば自分の家族は自分で守るということだけだと。

私は難しいことはわからないので、家族を守る為に社会はどうあるべきか、国はどうあるべきかを考えるようにしている。

掲示板に無党派星人さんから書き込みを頂いた。
憲法9条を守る視点からの意見であったと思う。
私は絶対的なものはこの世に存在せず、今の憲法もその時の都合に合わせて作られたと思っている。
私の基準から考えたことが、9条に合ったり、合わなかったりして矛盾しているという。
また私の主張が武力の行使を禁じた9条にそぐわないとのご指摘もある。

私は家族を守る為には、日本には手を出せないと思わせる軍事力が必要だと思っているし、
拉致された人や人質を救う為なら武力を行使すべきと思っている。
戦争を絶対否定していることをいいことに、平気で攻め込んでくる存在があるとも思っている。
私にあるのは家族を守るという基準と、現実の世界情勢で、憲法9条は初めから頭にはない。

私は性善説だが、善意の人間の集団が何故悪魔の行動をしてしまうのか。また私自身が内なる狂気に、どんなときに支配されてしまうのか。
その解答は見つからない。
これが無党派星人さんへのお返事です。





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Last updated  2004.04.14 16:22:17
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