カテゴリ:読書
ニューヨークのどまんなかにとり残された前世紀の古邸グリーン家で、二人の娘が射たれるという惨劇がもちあがった。
この事件をかわきりに、一家のみな殺しを企てる姿なき殺人者が跳梁する。 神のごときファイロ・ヴァンス探偵にも、さすがに焦慮の色が加わった。 一ダースにのぼる著者の作品中でも、一、二を争うといわれる超A級の名作。 たとえ「翻訳物ってカタカナの名前が覚えられない」と敬遠している人でも、この本は大丈夫。 昨今の推理小説のいささか過剰なタイトルからすると地味な印象ですが、中身はどうしてどうして、ショッキングな資産家連続殺人なのです。 惨劇の舞台となるグリーン家の人々は個性が強烈な人々で、複雑な血縁関係が展開しているわけでもないので、カタカナが苦手でいちいち登場人物一覧を読み返すのが辛い、という方でも未亡人・兄・弟・妹・養女・医者・メイド・料理女・執事と、これだけ覚えれば問題なし。 人物描写もさることながら、屋敷の重苦しく暗い雰囲気も抜群。古き良き時代の名作です。 すべての状況証拠を列挙し読者に解答を求める知的推理ものの先駆け的作品。 ▼楽天 ●グリーン家殺人事件 ★おすすめのミステリー小説、ミステリー本、SF、ファンタジー、サスペンスを紹介するサイト お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Feb 14, 2009 11:47:30 AM
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