カテゴリ:読書
江戸川乱歩も絶賛!!
1964年ウイリアム・アイリッシュの代表作。 1991年度早川書房編の『ミステリー・ハンドブック』の『読者の選ぶ海外ミステリー・ベスト100』において、断トツのトップを獲得している。 さすがは名作で、文章表現が実に映像的。 書き出しの『夜は若く、彼も若かったが、夜の空気は甘いのに、・・・』などは詩的ですらある。 妻を殺された主人公の男が、妻殺しの犯人として逮捕されてしまい、死刑執行までにその男の親友が、主人公に代わって主人公のアリバイを証明できる唯一の証人(幻の女)を捜す話です。 幻の女を巡るダイナミックな追跡劇をはじめ、サスペンスの盛り上げ方が非常に上手い作品です。 今読んでもその面白さはまったく色褪せていません。 タイムリミットの設定、魅惑のキャラクター、二転三転するストーリーと、娯楽作品の王道的展開のなかにも、アイリッシュ独特の文学的リリシズムが都会に生きる男女のほろ苦い人生を浮き彫りにし、物語に奥行きをもたらしています。 男と女の哀愁が深い余韻を残す傑作サスペンスです。 ▼楽天 ●幻の女 ★おすすめのミステリー小説、ミステリー本、SF、ファンタジー、サスペンスを紹介するサイト お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Feb 14, 2009 07:04:04 PM
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