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おすすめミステリー小説、本、ビジネス書、お勧め音楽、お薦め映画 by ホーライ

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Dec 24, 2010
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最後にやられた!と思えるオススメのミステリー小説、最後のどんでん返しがすごい傑作ミステリー小説、衝撃の結末のミステリー小説

面白くて、驚愕のおすすめミステリー小説『ハサミ男』殊能 将之 (著)  


新感覚ミステリの傑作

ハサミ男=美少女連続殺人鬼。

死体の首には鋭く光るハサミが一丁!

美少女を殺害し、研ぎあげたハサミを首に突き立てる猟奇殺人犯「ハサミ男」。

3番目の犠牲者を決め、綿密に調べ上げるが、自分の手口を真似て殺された彼女の死体を発見する羽目に陥る。

自分以外の人間に、何故彼女を殺す必要があるのか。

「ハサミ男」は調査をはじめる。

精緻にして大胆な長編ミステリの傑作!


うん、面白かった。

トリックの切れ味自体は確かに賛否両論かも知れない。

ただ、それを差し引いたとしても十分に評価できると思う。

自殺願望を抱きながら、一方で連続殺人を犯すハサミ男。

そんなハサミ男が、次なる事件を起こそうと思った矢先、自分を真似た何者かにターゲットが殺害されていた。

そして、その犯人を調査しはじめる。

展開そのものはかなりトリッキーなものの、読みやすい文体で書かれているし、猟奇事件を扱うマスコミなどというものへ対する社会風刺的な部分もある。

それでいて、随所にユーモア溢れる表現が出来ており、ニヤリと思えるところも多い。

良い作品だと思う。



主人公ハサミ男が面白い。

言葉の端々からうかがえる、高度な知性。

自殺願望と殺人願望の狭間で揺れ、どこかユーモラスでありつつも、内に抱える深い闇。

殺人動機や医師とのきっかけなど最後まで明かされないが惹きつけられる物があるキャラである。
 
ハサミ男の犯行そのままの、周到な罠がある。

終わりの方でえっとなる。

騙されてびっくりしなかった人がいるのだろうか。

再読してみたが実は無駄のない文章で良くできている。

 
前評判通り、面白かった。

スタイリッシュでトリッキー。

これは二作目を期待するようになる。

私は殊能作品で最後(?)に読んだので、読む前は実はハサミ男が特別良かっただけで筆者は凡庸なのかなと思っていた。

実際に読んでみると・・・これがデビュー作っていうのはやはり只者ではない気がする。

これ以降の作風で、賛否両論になったのがわかった。



読んでる最中、何処に伏線が?何処で騙される? と、疑心暗鬼で読み進める。

それにしても、色々な方法で自殺を試みるハサミ男。

失敗を繰り返しながら、次の章では 懲りもせず又新たな方法で 自殺を何度も繰り返す姿が、どこかユーモラスで滑稽だ。

そのたびに、医師に窘められ、バカにされるというのに。

理由があるようにも見えず、何のために自殺しようとするのか?

何のために、人を殺すのか?

自暴自棄になってる訳でもなく、ただ空虚な世界が広がってる。


理由など無いのかもしれない…

文章の中で、「人は、無理やりにでも理由を探して安心する」と言う様なことが書いてあった。

うーん、成る程…。


そして、しっかりと騙されました。

最後の方で「え??」最初は意味がわからず、その箇所を、何度も読んでみる。

「え?えぇっ…つまり、そーいうことだったの?」としばし呆然。


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Last updated  Dec 25, 2010 02:54:06 AM
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