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おすすめミステリー小説、本、ビジネス書、お勧め音楽、お薦め映画 by ホーライ

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Dec 25, 2010
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宮部みゆきおすすめミステリー小説。おすすめ宮部みゆきの傑作ミステリー小説。

第45回日本推理作家協会賞長編部門受賞作品。


嵐の晩だった。

雑誌記者の高坂昭吾は、車で東京に向かう道すがら、道端で自転車をパンクさせ、立ち往生していた少年を拾った。

何となく不思議なところがあるその少年、稲村慎司は言った。

「僕は超常能力者なんだ」。

その言葉を証明するかのように、二人が走行中に遭遇した死亡事故の真相を語り始めた。

それが全ての始まりだったのだ…

宮部みゆきのブロックバスター待望の文庫化。


宮部みゆきの超能力者ものだ。



賛否両論あるでしょうが、自分的にはかなり好きな小説です。

自分も高坂さんと同じように、「こいつはホントに超能力者なのか?直也とどっちを信じればいいんだ?」と、疑いながら、迷いながら読んでいきました。

その上に謎が重なり、気付くと物語がどのような終焉を迎えるのか気になって気になって、一気に読んでしまいました。

けしてハッピーエンドではないのですが、すごくいい話でした。

二人の少年(青年)に振り回されている高坂さんの迷いや戸惑い、

サイキックとしての苦悩など、とてもリアルでした。




時代劇ものも素晴らしいですが、この人の書く『少年』の描写は特筆すべきものがあると思います。

自分の能力に苦悩しながら、生きていく少年と青年2人の苦しみを『大人の』目線で見る男性の対比。

大好きな作品のひとつです。



宮部みゆきの小説には、自然に超能力者が登場してきて、うっかりすると世の中にいるんじゃないかと思うくらいだ。

ただ脳天気な人は1人もおらず、超能力者たちはみんなして、悲しみを背負っているのだけれど。

なかでも、いちばん背負っているモノが大きな人が、この龍は眠るに出てくる、稲村慎司と織田直也だろうか。

突然、人の気持ちがどんどん聞こえてきたら、うるさくてかなわないだろう。そりゃ大変だ。笑い事ではない。


そんな大変な人たちが主役なのだが、ハッピーエンドになっているので救われる。

宮部みゆきの小説は、ハッピーエンドは少なく、あったとしてもハッピーへの予感くらいなのだが、この龍は眠るは、きちんと主人公が幸せになっているところまで描かれている。

それというのも、稲村慎司と織田直也という超能力者が切なすぎるからだろうか。



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Last updated  Dec 25, 2010 11:44:26 PM
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