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みなさん、こんばんは。みなさんの所では雨が降りましたか?
こちらはちょっとぱらつく程度でした。空は真っ黒で雲もいかにも雨雲らしかったのに。台風15号の影響でしょうか、涼しかったです。 さて、こちらはルネサンス期のフランス王の評伝です。評伝らしからぬ対象への愛が感じられます。 フランソワ一世 フランス・ルネサンスの王 Francois Le roi dela Renaissance ルネ・ゲルダン 肖像画くらいは見た事があるかもしれないが、おそらく日本では知る人ぞ知る存在だ。赤毛のアンのヒロインが泣いて喜びそうな膨らんだ袖の男性は、フランス国王フランソワ一世。知名度があまりない彼の周辺は有名人で満ちている。 まず、彼の義父であるルイ12世の最後の奥様メアリーのおつきとしてイギリスからついてきたのが、後のイギリス女王アン・ブーリンの姉(妹説もある)メアリー・ブーリン。次いで、もう絵が描けなくなっていたレオナルド・ダ・ヴィンチが終の棲家として彼の招聘に応じる。さらに、彼の息子アンリの嫁としてやって来るのが、佐藤賢一『黒王妃』のヒロイン、カトリーヌ・ド・メディシス。悲劇の女王スコットランドのメアリの夫となるフランソワは、彼の孫にあたる。 この時代王族同志の結婚が当たり前であったため、親戚の親戚は皆家族。国同士の戦争もお家騒動のようなものだ。しかしその結婚によっても手に入れられなかったのがただ一つ、イタリアだ。祖母がイタリアの名家ヴィスコンティ家出身であったことやルネサンス文化への憧れから、彼はイタリアに執着する。執着といったって自分のものではないのだが、イタリアも教皇領だの何だのあって統一された国家ではなかった。そこで頑張っていたのが最近ドラマや漫画で人気のチェーザレ・ボルジアで、そのため彼が主人公であった場合、大抵フランソワは悪役にされている(とほほ)。 イタリア愛に燃えていた彼の前に神聖ローマ皇帝カール5世とイギリス国王ヘンリー8世が立ちはだかる。おっ、ここにも有名人。中世西ヨーロッパはこの3人が手を結んだり戦争したりと敵味方が激しく入れ替わる歴史がひたすら繰り返される。二人の君主に比べると、どうもフランソワ一世は強い軍隊を持ちたがった割には決定的な場面で判断を誤ったり、お友達内閣を作ったりして残念な君主の印象が否めない(おや、何だかデジャヴ感が…)。だがそんな彼に対して筆者は「世間一般の見方とは裏腹に、本当に強かったのはフランソワ一世」と主張し、冷静沈着な描写が求められる評伝にしては、かなりの数の「!(ビックリマーク)」を連発して影薄き王の波乱の人生を紹介する。妻を8人もかえた色好み君主のイメージが強いヘンリー8世の強かな面が垣間見られるのも一興。 【楽天ブックスならいつでも送料無料】【【高額商品】【5倍】】フランソワ一世 [ ルネ・ゲルダン ]楽天ブックス お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
August 24, 2015 12:05:46 AM
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