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テーマ:映画館で観た映画(8525)
カテゴリ:東欧・ロシア映画
みなさん、こんばんは。桜の開花宣言出ましたね。今年は早いようです。
映画サウルの息子を見ました。 サウルの息子 SAUL FIA/SON OF SAUL 監督&脚本 ネメシュ・ラースロー カンヌ国際映画祭グランプリ アカデミー外国語映画賞 1944年10月、ハンガリー系ユダヤ人のサウルは、アウシュビッツ=ビルケナウ収容所でナチスから特殊部隊“ゾンダーコマンド”に選抜され、次々と到着する同胞たちの死体処理の仕事に就いていた。ある日、ガス室で息子らしき少年を発見した彼は、直後に殺されてしまったその少年の弔いをしようとするが……。 画面が明るくなると、ちょっと面食らう。というのは、サウルの視界が時々ぼやけるのだ。目が悪いという設定なのか、と思うが実はそうではない。ぼやける視界の向こうには、罵倒されながら連れて来られ、やがて裸になっていくユダヤ人の姿がある。もうここがどこかわかっただろう。 やがてドアが閉まり、ドアをドンドン叩く音、静寂、ドアが開くと血だらけの床に倒れる人々。その部屋に入っていくのはサウル。さっきまで泣き叫んでいた人達は、物言わぬ死体になっている。最初はドイツ人が行っていたが、PTSDを危惧したために、同じユダヤ人に彼等の処理をさせることになったらしい。まるでユダヤ人は何も感じないかのようだ。 ドイツ人はそう考えているのだろう。なにせユダヤ人は、彼等の考えでは人ではないのだ。 そしてまたしばらく経つと、同じ光景が繰り広げられる。不明瞭な視界は、目の前で起こっていることを直視できないという比喩か。目の前で起こっていることを、いちいち深刻に受け止めていたら、神経が持たない。自分を守るための策であるわけだ。 だが、その日は違っていた。サウルの眼は、処理のため入った部屋で、まだ動いてた少年に釘づけになる。生き残ったから働かせという選択肢はなく、少年は無情にも撃ち殺されてしまうが、そこでサウルは彼の埋葬をしようと奔走する。つまり、目の前の死に無関心ではいられなくなったのだ。 映画で言われるように少年は彼の息子ではない。しかしここにタイトルの意味がある。サウルとは古代イスラエルの最初の王の名前であり、彼の息子ということはユダヤ人全てを指す。サウルの息子を救うということは、イスラエル人全てを救うことに繋がるのだ。並行して進んでいたレジスタンス計画も、目的は同じであったが、サウルの望みはただ一つ、まともな埋葬もされなかった少年に集中している。「一人を救えばいいのか」という批判的な視線でサウルを描きたかったわけではなく、本来あるべき人としての心に目覚めた彼を、むしろ好意的に受け止めているように感じた。 戦争中ナチスに協力してユダヤ人を収容所に送り込んでいたハンガリーで、この映画が作られたことは意義深い。日本はどうあれ、他の国は、まだ戦後70年で自らの禊が済んだとは思っていないようだ。 【楽天ブックスならいつでも送料無料】サウルの息子【Blu-ray】 [ ルーリグ・ゲーザ ] 楽天ブックス お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
March 25, 2017 11:10:44 PM
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