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September 11, 2016
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みなさん、こんばんは。広島カープ優勝しましたね。8月20日にマジックが点灯してからあっという間だったとか。カープファンにとっては今年の夏は暑かったのでは。

さて、この物語にも忘れられない夏が登場します。


​マイがいた夏
Maj Darlin
マッツ・ヴォール

「愛してるわ、ビリー・ボーイ!」
映画『君といた夏』では、あの夏こう呼びかけた従姉妹を思い出し、ビリーは行き詰まった野球人生に向き合う決意をする。また別の映画『おもいでの夏』で少年ハーミーは、人妻ドロシーと過ごした15才の夏を、こう回想する。「ドロシーといた夏を僕は忘れない」
どうやら夏は、少年達にとって忘れられない思い出をくれる季節であるようだ。

 世界で最も期間として短く、かつ昼の時間帯が最も長い夏を過ごすスウェーデンの少年、ハリーとハッセにも、そんな「忘れられない夏」がやってきた。長い髪の女の子、マイが転校してきたのだ。
親友とは不思議なものだ。生活環境や体格が多少違ってたって、気にならない。
相手を守るためなら、「絶対嘘なんてつかない」って言ってたそばから嘘を言える。到底かなわない相手にだって、勇気を持って立ち向かえる。ハッセとハリーもそんな親友どうしだった。
でも、やがて彼等は知る。大好きな食べ物とは違って、どうしても半分こに出来ないものがある事を。それは、大好きなマイの愛。そして、たとえ相手が親友でも、諦めきれないものもある事を知る。それは、「親友よりも自分を愛して欲しい」と願う気持ち。

 物語の語り手となるハリーは、いい所を見せようと思って、ある人を窮地に陥れる。ハッセが彫ったであろう愛の木に書かれた彼とマイの名前を消す。マイが親切にした子に、辛く当たる。これらの行動で判断するなら、ハリーはおよそ模範的な少年ではない。しかし、彼だけが特別ではない。恋愛というのは、「相手を好きになれば浮き浮きして、毎日が楽しい」なんていい面ばかりのものじゃない。見ないようにしている自分の真正面に、「お前はこういう嫌な奴なんだ。」とよりによって一番見たくないと思っている自分を、むきだしに突きつけてくるような所がある。恋しなければ感じなかった、身を切られるような痛みを経験する事もある。「北欧であろうと、日本であろうと、少年達が思春期に向き合う思いに、そうそう違いがあるわけでないのだな」という事が、著者の丁寧な心理描写でよくわかる。

 初恋を知り、初めて明らかになった自分、そして親友の一面から逃げず向き合ってゆく事で、少年達は大人になってゆく。真綿にくるまれ、傷一つないままで、大人になった人なんていない。自らも傷を負い、他人の痛みをも思い遣る事ができた夏は、永遠の季節として、マイと共にいつまでも彼等の心に残り続けるだろう。


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最終更新日  September 11, 2016 02:04:10 AM
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