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November 5, 2016
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みなさん、こんばんは。広島の黒田投手が改めて引退会見をしましたね。広島ひとすじ。
羨ましいような、苦労もあったような。

さて、こちらも5日間に渡って紹介してきた小説の最終章です。

ふたりの世界 5 ウェールズの家族
ジョアン・リンガード
Hostages to Fortune
晶文社

前作でセイディーもケヴィンも温厚な農場主に雇ってもらい、やっと安住の地を見つけたと思ったのもつかの間、本作冒頭でいきなり農場主が亡くなっていた。農場主に子供はおらず、土地を買ったのは開発業者で、雇われて間もないケヴィン&セイディー夫妻は首になる。セイディーは妊娠が発覚。更に奔放なケヴィンの妹クロダが持てあまされてケヴィンの所へやってくる。

 ケヴィンとセイディー物語もとうとう最終章に。定職を持たないセイディー達の苦境は、非正規雇用者が多い現代日本にも通じる。次から次へと問題を起こす弟妹を、長男とはいえ独立して暮らしているケヴィンの所へ送り込むのは、現代感覚では違和感があるかもしれない。しかし、当時は家長が家族の面倒をみるのが当たり前だったので、父の死後、家を仕切れない母親がケヴィンに依存するのは違和感のない流れだったのだろう。

 口数が少なく何を考えているのかわからない。その場限りで適当な事を言い、何度謝っても悪事をやめられず、誰の事も信用していない。前作のジェラルドの合わせ鏡のようなキャラクター・クロダを登場させることで、辛い環境に身を置いても、立ち直れる人と立ち直れない人がいることを示している。どんなに他人が手を差し伸べても、最後は自分の意志が強いかどうか。家族の情愛が全ての人を救えるわけではない現実を、しっかり見据えたストーリー展開になっている。

 原題は「 hostages to fortune」。これに一語を加えれば、「give hostages to fortune」となり、「いつ失うかわからないものを抱え込む」という意味になり、しばしば「妻子をもつ=家庭を築く」事を意味する。結婚するだけならば、二人は既に第二作で結婚している。だが、誰かが加わり、或いは去り、または状況が変わった時にも、家の屋台骨がぐらつかない―そんな家族になるまでには、長い年月や辛い経験が必要だった。そして本作のラストで、やっと二人は、本当の意味での家庭を築く事ができた。口煩い母親をうっとうしがっていたはねっ返り娘が立派な母親になり、喧嘩っ早かった少年が家族を守ろうと奮闘する父親かつしっかりした家長になるまでを見届けられて本当に良かった。






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最終更新日  November 5, 2016 06:18:06 AM
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