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みなさん、こんばんは。
日米合同演習に対して北朝鮮が神経をとがらせており、心配です。ミサイルの予告まできちゃいました。帰省ラッシュが始まりましたね。みなさんのんびりしてらっしゃるでしょうか。 さて、こちらはフランス革命の有名人の伝記です。 ロベスピエール Robespierre:A Revolutionary Life ピーター・マクフィー 白水社 マクシミリアン・ロベスピエールと言えば、「フランス革命後の恐怖政治の指導者」「史上初のテロリスト」など、いかにも恐ろしげなキャッチフレーズが浮かぶ。実際彼がリーダーシップを取った時代に、ルイ16世もマリ―・アントワネットも、そして多くの人がギロチンにかけられた。 そしてかつての盟友カミ―ユ・デムーランから 「君はギロチンという手段を用いて、君の敵すべてを取り除こうとしている。今までに、これほど巨大な愚行があったろうか。一人の人間を断頭台で亡き者にする。それは必ず、その人物の家族や友人の中から敵を十人作り出すのだ。」 と言われた如く、敵によって失脚させられ、ギロチンの露と消える。 ミラボー 「この男は遠くまで行くだろう。というのも、彼は自分の述べることすべてを信じているからだ。」 コンドルセ 「ロベスピエールは説教する。ロベスピエールは非難する。彼は怒り、深刻で、憂鬱で、思想と行動において論理的だ。彼はお金持ちとお偉いさんを攻撃する。彼の生活は質素であり、物欲を感じていない。彼の使命はただ一つ、演説すること、ほとんど常に演説することである。」 「偉大で高尚な人物だ。勇気があり愛国的な精神を有している。もし彼に敵がいるとすれば、私はその敵を憐れむだろう。彼はその優れた行動によって、こうした敵を意気消沈させてしまうような男なのだ。」 革命期を生きた少なからぬ人が、彼の私心のなさ、強い信念を賞賛している。それなのに、なぜ、皆に尊敬される存在から、恐れられる存在へと変わっていったのか。 我々は彼の末路を知っているため、ある種の先入観を抱いて彼を見る。それでは原因を探ることはできない。 マルク・ブルックが 「彼の人生全体が過去に逆行しながら読まれることになり、暴政やギロチンに結びつく不可避の道程として提示されてきた」 と喝破したように、最後の5年間でロベスピエールを測ることはできない。むしろその前の31年も含めて彼を見るべきだ。 彼は徳の政治を目指したが、彼の考える‘徳’はただ人民に寛容なことではない。恐怖と結びつき、恐怖は必ずしも悪ではないと考えている。 「このような状況にあって、諸君の政治の単一の行動原理は、人民を理性によって導き、人民の敵を恐怖によって制することである。平時における人民の政府の主要な動力は徳である。革命の渦中にあっては、それは徳と同時に恐怖である。徳のない政治は忌まわしく、恐怖のない徳は無力である。恐怖とは、即座に行われ厳格で確固とした正義のことである。」 徳や民主政の‘理想’はその時代毎に著名な人々が述べて来た。しかし満足できるような‘現実’はまだ訪れていない。革命という非常時だから失敗したのか。それともロべスピエールの考える‘徳’に盲点があるのか。未来の民主政に役立つヒントが、本書の中に見つかるかもしれない。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
August 12, 2017 12:00:08 AM
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