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January 22, 2018
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みなさん、画家のミレーを知っていますか?
彼のミューズとなった女性の評伝を紹介します。

エフィー・グレイ ラスキン、ミレイと生きた情熱の日々
The Passionate Lives of Effie Gray,Ruskin and Millais
スザンヌ・フェイジェンス・クーパー
岩波書店

 19世紀半ば、決死の思いで列車に乗り込む一人の女性がいた。協力者は家族のみ。女性の名は、エフィー・ラスキン。ヴィクトリア時代を代表する評論家・美術評論家であり、ラファエル前派の画家たち精神的・経済的スポンサー、ジョン・ラスキンの妻だ、その時は、まだ。彼女はこれから実家に戻り、ラスキンとの婚姻の無効を裁判所に訴え出る。

 「原因はエフィーと画家ジョン・エヴァレット・ミレーが恋愛関係に陥ってしまったからだ」と先に不倫があったような書き方をされているが、実は夫のラスキンは成人した女性とは性的関係を結べない体質だった。そのため原因となる行為をしていないのだから、エフィーからラスキン家の後継は生まれるはずもない。現代と違ってあからさまに相談できる内容ではなく、夫は関係改善に務めるどころか、彼女が婚外恋愛を楽しめばいいような機会までつくる。「うちのダンナ様は素敵!」とアルバート殿下とのラブラブを赤裸々に綴った国のトップのヴィクトリア女王とは大違いの日常生活を送っていたエフィーは、当初の予定とは異なり夫の両親との同居を強いられ、次第に追い詰められていった。

 「悪妻」の誹りを受け、「ミレイにラファエル前派の理念を放棄させた」裏切り者と非難されてきた彼女が、「婚姻の無効」を証明するために屈辱的な検査を受けなければならない場面は胸が痛む。ましてや夫には世間の評判もあり、社会全部が彼の味方のようなものだ。不倫相手と噂されているミレーが下手に助けようものなら、かえってエフィーの不利になる。国のトップが女性であっても、まだまだ女性は不利な立場から抜けられない。

 但し情熱の行方はここまでで、エフィーは子を育てる母と妻としては存続できるが、いつまでもミレーのミューズではいられない。その代わりに、いっときミレーのミューズとなったソフィーのエピソードが哀れを誘う。彼女もまた情熱を持った女性であり、その情熱故に身を滅ぼしていった。


 惜しむらくは、本編で紹介されたほんの一部しか図版が紹介されていないことだ。おそらく膨大な数になったためページ数などの関係で割愛したのだろうが、文章表現では限界がある。やはり併せて見比べたいというのが読者の本音であろう。


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最終更新日  January 22, 2018 12:00:51 AM
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