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January 31, 2018
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みなさん、こんばんは。
いよいよ一月も終わりですね。早かったです。
そして明日は雪が降るのか。草津も蔵王も心配ですね。
今日紹介するのは昨日紹介した評伝の下巻です。


スターリンの娘(下):「クレムリンの皇女」スヴェトラーナの生涯
STALIN'S DAUGHTER:The Extraordinary and Tumuluous Life of Svetlana Alliluyeva
ローズマリー・サリヴァン
白水社

米国に亡命したスヴェトラーナは『友人に宛てた二十通の手紙』の出版にこぎ着ける。しかしソ連側の妨害が入ったり、ニューヨークタイムズに抜粋として紹介された著書に、自分が許可したはずのない、スターリンに抱かれた幼い彼女の写真がキャプションで添えられたりして、彼女を悩ませる。

「私が言ったり書いたりすることよりも、私について広まっている嘘の方を人々は信じるのだ。父親の名前があまりにも忌わしく私の上にのしかかっており、私はいまだにその名前の陰で生きるしかない。」


 スターリンの政治を身近に見ていた者として

「善なるものは決して滅びないことをあなたがたが忘れないように願う。善なるものは暗黒の時代にも人々の心の中で生き続け、誰も思いつかないような場所に隠れている。それは決して死に絶えず、完全に消滅することはない。この傷ついた地球の上では、すべてのものが真と善のおかげで、また真と善の名によって生存し、呼吸し、花をつけ、実を結ぶのだ。」


 など、なかなか鋭い事を書いてもいるのだが、どうしてもスターリンの娘という立場がクローズアップされがちで、本当の文才を見抜いてくれた人がどれだけいるのか。

 など、なかなか鋭い事を書いてもいるのだが、どうしてもスターリンの娘という立場がクローズアップされがちで、文才や作品単体の評価につながらない。

 皮肉なことに、父という独裁者の元を離れて来たスヴェトラーナが、もう一人の独裁者に手もなく絡め取られてしまう。独裁者とは、高名な建築家で日本にも縁の深いフランク・ロイド・ライトの三番目の妻、オルガ・イヴァノウァ・ヒンゼンブルグだ。膨大な印税を手に入れたスヴェトラーナに狙いを定めた彼女は、スターリンの隠し財産の噂も信じており、自分の言う事を聞く男を彼女の夫としてあてがった。そしてフランク・ロイド・ライトが設計し弟子たちとともに建設した設計工房「タリアセン」の維持や、自分やライトの弟子達のために、夫を通じてスヴェトラーナの資金を流用していった。この辺りの事はライトやスヴェトラーナのウィキペディアにも書いていないので、今回かなり踏み込んだ取材がなされたということだろう。お嬢様らしく金を与える事に頓着せず、困れば誰かが助けてくれるだろうくらいに軽く考えていたスヴェトラーナは、晩年財産を失い老人ホームに入る事になる。彼女自身の甘さが招いた事とはいえ、周囲のやり方があまりにもえげつない。ソ連と西側諸国を行ったり来たりさせられるなど、成熟しきっていない母親に振りまわされた娘が彼女を看取ってくれたことが、せめてもの救いであったろう。


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最終更新日  January 31, 2018 12:01:00 AM
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