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April 3, 2018
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みなさん、こんばんは。「ラス・メニーナス」といえば有名な絵画であり、画家ベラスケスも今では知られています。でもかつてはその二つとも知られざる存在だったのです。

消えたベラスケス
The Vanishing Verazquez
ローラ・カミング
柏書房

ちょうど日本でプラド美術館展が開催されている。今でこそ美術展の冠になり、あまりにも有名な「ラス・メニーナス」を初めとする絵画で知られているベラスケスも、かつて全く関心を持たれない時代があった。

 父を亡くして落ち込んでいた著者がベラスケスの絵に魅了される。謎の多いスペイン宮廷の御用作家ベラスケスを調べていくうち、著者は一人の人物に行きあたる。19世紀のイギリスで、ひょんなことからベラスケスの絵画を手にすることになった書店主、ジョン・スネア。彼は絵画をベラスケス作と看破し、スコットランドの周遊ツアーを計画するが…。

1.ベラスケスに興味を持つ著者 21世紀
という現在パートに
2.ベラスケスの絵画を入手したジョン・スネア 19世紀
3.画家ベラスケスの生涯 17世紀
という過去パート2つが挟まれた構成になっている。という過去パート2つが挟まれた構成になっている。メインで描かれるのは主に2.と3.のパートで、章毎にパートが変わる。文中に参照された絵のいくつかは冒頭でカラー表示され、そうでないものも極力頁の中にモノクロで掲載されている。やはりどんなに文章で説明があったとしても、絵画は実物が掲載されていた方が良い。

かつてバブル時代、先を争って日本企業が名画を買った時代があった。「純粋に絵画が好き」という純粋な動機もあれば、投機目的もあった。ジョン・スネアの場合は前者だった。後者ならば、「ほうら、欲を出すから」と醒めた目で見たが、前者だったため、後に彼を襲う悲劇が痛ましい。世界に一つしかない絵画を手に入れたことによって、至福の喜びを感じ賞賛を受けたのはほんのわずかな間で、むしろ、絵画を手に入れた事で失ったものの方が大きかった。王族、貴族、小姓、どんな身分の人間であっても、それぞれの本質を読みとり、キャンバスに写し取っていった画家ベラスケス。しかし後世の美術家達は、本質を見極める目を持たず、門外漢の書店主だけが真実を確信していた。科学分析が登場するのはずっと先の時代のことで、真贋の判断は、画家の従来作品の傾向や、いわゆる識者の勘という曖昧な根拠しかない。スネアにとって遥かに分の悪い裁判が開かれる。手放してしまえば楽になったが、彼は自ら進んでは、そうしなかった。その行動こそが、既に絵画の魔力に取りつかれていた人のそれなのかもしれない。名や評判にとらわれず、絵画の本質を見極められるようになった時、幻の名画は我々の前に姿を現すのかもしれない。


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最終更新日  April 3, 2018 12:13:40 AM
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