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November 8, 2018
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みなさん、こんばんは。毎日事件が新聞紙面やニュースをにぎわわせていますね。
最初の頃の刑事がどんなだったか知りたくありませんか?

こちらは小説のモデルになった事件を担当した最初の刑事についてのノンフィクションです。

最初の刑事 ウィッチャー警部とロード・ヒル・ハウス殺人事件
The suspicions of Mr.Whicher or the Murder at Road Hill House
ケイト・サマースケイル
早川書房

 『シャーロック・ホームズ』のレストレード警部、『名探偵ポアロ』のジャップ警部、『金田一耕助』の等々力警部…ミステリ小説では、警察は常に探偵の引き立て役だ。一般人でなく、捜査のプロが一目置く存在だと位置づけることで、探偵の優秀さを証明する。しかし、現実には我々は新聞やニュースで捜査関係者による犯人逮捕の記事を目にする。ならば現役刑事が、探偵に代わる能力の持ち主であるということだ。

 1860年6月29日-30日。ヴィクトリア朝時代の英国で、3歳の男児サヴィル・ケントが惨殺された。行方不明になったのが夜で、子供なのだから行動範囲は狭い。素人判断でも「犯人は男児の身近にいた者」と見当がつけられる。しかし早々に証拠品となる“あるもの”が消え、悲惨な状態にあった遺体が遺族の感情を考慮して早々に埋葬され、捜査は難航。満を持してやってきたのは、スコットランド・ヤードのウィッチャー警部。

 ヴィクトリア朝は、リアルタイムに現代我々が読むミステリ作家が生きていた。ウィッチャー警部を知っていたチャールズ・ディケンズは、以下のように描写している。

「ひと目見ただけで部屋の中の家具の特徴を一瞬にしてつかみ、住人の正確な姿を描くことができる(中略)刑事たちの捜査は生きている駒を使ったチェスのようなものであり、どこにも記録はされていない」

「品行には非の打ちどころがなく、並はずれて頭がいい。態度にのらくらしたところもこそこそしたところも、まるでない。鋭い観察眼と敏捷な理解力を感じさせる話しぶり。」

「自分が何かを確信すると「わたしが生きているのと同じくらい確かだ」と言う。そして手がかりを見つけると「もうこれで十分!」と言うのだ」


また、医師で作家のアンドルー・ウィンターも刑事達についてこう述べる。
「のどもとまでボタンがきっちりかけられた巡査の上着をつかめないのと同じで…教則本の指示するとおりにだけ動き、考え、しゃべる機械」


 決め台詞まであって、まるでホームズ。これほどの名刑事が登場するならば、難事件もたちどころに解決しそうだが、予定調和にならないのが現実の辛いところ。

 前述のように証拠物件が存在せず、状況証拠と自白を含む証言に頼るしかない。お定まりのような地方捜査陣のスコットランドヤードからやってきた余所者刑事に対する反発もあって、捜査はなかなか進まない。当時この事件は世間の注目を集め、現代と同じようにマスコミが捜査状況を逐一報道するため、民衆とマスコミという、見えない敵がウィッチャー刑事を追い詰める。また、刑事という職業に対する世間の目も冷たかった。真相にたどり着いておきながら、全面解決できなかった刑事の無念はいかばかり。

 義侠心や無念が、ミステリ作家達の共通認識としてあったかどうかはわからない。ただ、 6年後の1887年、アーサー・コナン・ドイルがサーロック店ホームズシリーズの第一作を書く。ワトソンのホームズ評は「推理や観察にかけては世に比類のない完全な機械」だった。



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最終更新日  November 8, 2018 12:00:30 AM
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