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November 9, 2018
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みなさん、こんばんは。
本来アメリカ大陸に住んでいた先住民でありながら、インディアンは土地を取り上げられました。そして彼らが追いやられた先には石油があったため、彼等はにわか大尽になりました。
そこから始まるきな臭い事件について書かれた本を紹介します。


花殺し月の殺人――インディアン連続怪死事件とFBIの誕生​
デイヴィッド・グラン
Killer of the Flower Moon
The Osage Murders and the Birth of the FBI
早川書房

 映画『タルサ』のヒロインは、オクラホマに住む牧場主の娘チェロキーだ。その名の通り先住民の血を引く彼女は石油採掘の塔が倒れてきて父親を失い、最初は石油採掘にうんと言わなかった。

「あなたのやり方が嫌いよ。貴方達石油業者は私達の土地にやって来て、小川を汚し、私達の牛を殺した、そして私の父もね。Because I don't like the way you operate. You oilmen come into our country, pollute the streams, kill our cattle, yes, and our men, too. 」
「君はまるで子供みたい、いや、自動車に弓矢で向かっていった君の先祖みたいだ。土地の下には富が埋まっているというのに。You're being childish, like your Cherokee grandparents who shot arrows at the first locomotive. The wealth is under the ground, not on top of it. 」

 油田が焼け落ちて、金の亡者になり果てた彼女が改心する。しかしあの時代、燃えたのは石油だけではなかった。

 1920年代、禁酒法時代のアメリカ南部オクラホマ州。先住民オセージ族が「花殺しの月の頃」と呼ぶ5月のある夜に白人の夫を持つ先住民の女性が行方不明になり銃殺体で発見される。それは、オセージ族とその関係者20数人が、相次いで不審死を遂げる連続殺人事件の幕開けだった。

 私立探偵や地元当局が解決に手をこまねくなか、のちのFBI長官J・エドガー・フーヴァーは、テキサス・レンジャー出身の特別捜査官トム・ホワイトに命じ、現地で捜査に当たらせる。

 開拓のために先住民を追いやった地に、皮肉にも石油という遥かに大きな利権が埋まっていた。もともとの先住民達の暮らしも祖先の地も奪ったのだから、見返りにそれくらいいじゃないか。と、考えるほど当時のアメリカ人はお人よしではなかった。利権があるなら、そして法律に無知である相手なら、どこからでも、どこまででも、搾取しつくすのがアメリカだった。自由と平等は、あくまで彼等がアメリカ人と呼ぶ人種だけのもので、差別する側の先住民には与えないことが当たり前だった。

 捜査官達は危険を顧みず潜入捜査を行い、真犯人を逮捕した。ところが彼等を指揮するフーヴァー長官の念頭にあったのは、正義感だけではなかった。本書の副題は「The Osage Murders and the Birth of the FBI」。この事件の解決によって名を売ったフーヴァーは、BI(Bureau of Investigation)でしかなかった部署をFederal Bureau of Investigation=連邦捜査局に押し上げた。歴代大統領の弱みを握り長くトップの座に君臨し続けた一方で、人種差別主義者でもあったフーヴァーは、この事件を忘れ去った。

 だが、どうしても忘れられない人達がいた。最終章は彼等のためにある。自分が最も信じていた国と人に裏切られて、それでも生き続けなければならない人達の苦しみも悲しみも、「自由と平等の国アメリカ」の地下深くに澱んでいる。本書はやっとその深みにたどり着いた好著である。

マーティン・スコセッシ&レオナルド・ディカプリオによる映画化決定。

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最終更新日  November 9, 2018 12:00:29 AM
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