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December 20, 2018
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みなさん、こんばんは。第九の季節になりましたね。
作曲家ベートーヴェンはいろいろな伝説の持ち主です。でもそれが全て本当なのでしょうか?

ベートーヴェン捏造 名プロデューサーは嘘をつく
かげはら史帆
柏書房

本書は装丁に工夫が凝らされている。見えている側の表紙では、ベートーヴェンと、ある人物の間にはうっすらと亀裂が入っており、裏側では眼鏡をかけた人物が炎上している。これは何を意味するのか。

 本書は、以下、オペラのように章タイトルが冠されている。

序曲 発覚
第一幕 現実
第一場 世界のどこにでもあるド田舎
第二場 会議は踊る、されど捕まる
第三場 虫けらはフロイデを歌えるか
第四場 盗人疑惑をかけられて
第五場 鳴りやまぬ喝采
間奏曲 そして本当に盗人になった

バックステージI 二百年前のSNS―会話帳から見える日常生活―

第二幕 嘘
第一場 騙るに堕ちる
第二場 プロデューサーズ・バトル
第三場 嘘vs嘘の抗争
第四場 最後の刺客

バックステージII メイキング・オブ・『ベートーヴェン捏造』―現実と噓のオセロ・ゲーム―

終曲 未来

バックステージI以降がベートーヴェン死後の話になる。

 生きている間も、死んでからも、ベートーヴェンは受難の人である。その一端は『偉人は死ぬのも楽じゃない』に描かれた死の瞬間でも窺い知れる。また、小説『モーツァルトは子守唄を歌わない』のエピローグでは、頭蓋骨を盗もうとする輩が現れた件が紹介されている。
 
 ベートーヴェンと同時代に生きていない我々は、まず、偉人物語で彼の生涯に触れる。その中には、いくつかのエピソードが紹介されている。『英雄』をナポレオンに捧げようとして、彼が皇帝になった事に激怒して献呈を取りやめた。ピアノソナタ『月光』は不滅の恋人に捧げられた。そして『運命』のジャジャジャジャーン!について、「運命はこのように戸を叩く」と言った、等々。いずれも、一度は聞いたことのあるエピソードだ。ところが、運命にまつわるエピソードが、実はねつ造されたものという疑いが浮上した。

 アントン・シントラ―は、無給でベートーヴェンの秘書を務めた。ベートーヴェンが難聴になったことは、これまたよく知られているが、その際他人との会話に使われたのが会話帳だ。音楽家であるシントラ―はベートーヴェンの伝記の著者として有名だが、自分の書いた伝記に辻褄を合わせるために、400冊以上もあったとされる会話帳を廃棄し、あろうことか、自分のコメントまで追加した。有名人のヴェートーベンのことだから、伝記を書こうとする動きも他にあったが、証拠となる会話帳の存在は絶対で、シントラ―の伝記は注目されていた。

 晩年、彼のいない所でベートーヴェンはシントラ―を疎んじていた。シントラ―も気づいていただろう。にもかかわらず、「ベートーヴェンの最も近しい人物であったこと」を自らの唯一のアイデンティティとせざるを得なかったシントラ―の一生は哀しい。死後も図らずして多くの人々を振り回したベートーヴェンの影響力の大きさよ。彼の言葉の真偽はともかく、ベートーヴェンの人生は、多くの人の人生の扉を叩きまくったことは間違いない。


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最終更新日  December 20, 2018 12:00:33 AM
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