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カテゴリ:その他のジャンルの海外小説
みなさん、こんばんは。
あら、韓国がGSOMIA破棄しましたね! 今日から4日間シャーロット・ブロンテ作品を紹介します。 「シャーリー 上 (ブロンテ全集 3)」 Shirley シャーロット・ブロンテ みすず書房 現代の小説を読み慣れている人にとっては「一体何だ?」という描写が半分以上を占める。まず物語の舞台となる場所と時代の説明、そして全登場人物について事細かな説明が続く。ちなみにイギリスがナポレオン時代のフランスと闘っていた頃であり、産業革命の黎明期だ。物語冒頭に登場してくるラッダイト運動は産業革命と関係がある。人力を排して機械を導入しようとする工場主に対して、男達が実力行使で機械を壊してしまう運動だ。 ヒロインのシャーリーは若き女相続人で、本編は彼女を巡る物語だ。普通ならヒロインが起承転結の、少なくとも「起」部のラストには現れるのに、女だてらに郷士と名乗りずけずけと物を言う王道ヒロインが登場するまでに、何と266ページ!昔の読者はよほど辛抱強かったと見える。もう、それまでに散々出てきたキャロラインって子がヒロインでもいいよ!と思ったほど。彼女は「一生結婚しないんだったら何か仕事した方がいいのでは」と相談した事がきっかけで、叔父が彼女をシャーリーの所へやる。そこからヒロインが本格的に動き出す。それまでの間がとにかく長く、脇役達の思考回路やこれまでの来し方が詳細に述べられる。現代ならば行動様式や性格は、そのものずばりの言葉を使うのではなく、印象的なエピソードを紹介することによって読者に理解させる。その方が印象に残りやすいからであり、読者もそのような過程を経てキャラクターの理解ができるようになっている。しかし当時の読者は様々な小説を読んでいたわけではないから、今の読者ほど鍛えられていない。よってそんな読者のために、まず物語の地ならしをしておいて、十分理解を深めた上で、「さあ、物語が始まりますよ」と親切の上に親切を重ねた構成になっている。ただ確かに、キャロラインがヒロインでは弱い。というのは、彼女には思い人がいるのに「私は彼が好きだけど、彼にとってはシャーリーとの結婚が助けになるはず。なのに思いきれない。ああどうしよう。」と思い悩むばかりで、行動に移さない。やはりヒロインは物語を動かす人でないと。 「全く結婚なんて、そんな言葉を聞くだけでも、うんざりだ。全く馬鹿げた絵空事っていう感じです。結婚とか、愛とかは余計なもので、金持ちで安楽に暮らし、明日のことを思い煩う必要のない人だけのものだ。でなければ、極貧の泥沼から這い出る希望のまるでない、ひどく哀れな奴が最後にすがる破れかぶれの快楽、つまり自暴自棄な行為であるって、はっきり結論を出したんです。」 なんて言っていた若き経営者と 「結婚したら、もう自立した人間ではいられなくなる。恐ろしいことだわ。考えただけで息がつまってしまう。ひとの負担になって、その人をうんざりさせるなんてことを考えるくらい、嫌なことないわ。必ず負担になって、いつもうんざりされているなんて。だから私、自分が余計者になっているって感じたら、気楽に自立っていうマントを羽織ってプライドでヴェールのように顔を隠して、孤独のなかに退いて行くわ。」 と言っていたヒロインは、さて結ばれるのかな? 2009年に英国ガーディアン紙が発表した、「英ガーディアン紙が選ぶ必読小説1000冊」選出。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
September 7, 2019 08:09:29 PM
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