映画・海外ドラマ・本　ひとこと言いた～い

みなさん、こんばんは。
伊勢谷友介さんの逮捕ショックですよ。

さて、今日はますむらひろしさんの漫画を紹介します。

カリン島見聞記(上下)
ますむらひろし
ポプラ社

ネコと人間の「アタゴオル」ウサギと人間の「ラビットタウン」に続き今度の舞台はペンギンと人間が共存する、氷の島なのに火山がある、カリン島。そこで起きる不思議を人間の目から描いた短編36話、中編1話収録。
「金魚鉢火山」「ヒョウタン木」「銀河酒」「銀蜂医院」「カマボコ狩り」「ハンコ屋」「オペラ貝」「飛べない鳥のペンダント」「葉脈通信」「床屋『刈り上げ亭』」「鉱物俳会」「キノコタクシー」ざっと書いてみただけでも、「一体何が書いてあるんだ？」と想像するのが楽しみなタイトルがずらり。

竹宮恵子の『私を月まで連れてって！』のハウスキーパー・オヤエさんがらみのエピソードを思い出した「南天銀河句会」
「開けてみるまでわからない」ワクワク感が共通の「図書館にて」「月夜の卵」
佐伯かよのの『あき姫』の「ワインのラベルなんぞ描けるか！」と一蹴した画家のエピソードを思い出す「特上ワイン」
技を究めんと山中深く身を隠し、夜密かに降りてきては一夜にして民家で作品を作ってしまう陶芸神は、中島敦の『名人伝』のパロディか？とも思える「陶芸神の襲来」（やり方は私も知りたい!）
もう一つの『ジュマンジ』だ！と思った「写植骨の恐怖」
「僕は彫刻ができない」と町長になれない「彫刻町長」
おいおいそのままで終っていいのか？の「ハンコ屋」
他、
人間の想像力って限りがないんだと思わせてくれる。
あたりを吹き飛ばす豪快なキャラ、ヒデヨシはいないが説明は一切なしの不思議を受け流す、どこかとぼけたペンギン達が微笑ましい。