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みなさん、こんばんは。TOKIOの山口達也さんが酒気帯び運転で逮捕されたとか。この人もう芸能界復帰は無理では？

今日から二日間菅原道真の少年時代を描いた漫画を紹介します。

応天の門　12巻
灰原薬
新潮社

​前巻から続くエピソードでは、暴行と盗みを疑われた道真が自らの潔白を示すために彼を疑う男とたった一日で捜査する。優秀な道真はあっという間に犯人を探し当てるが、実は参議の藤原基経から放免の指示が出ていたと知って会いに行く。ミステリかと思っていたら最後に政治の話がやってくる。基経は「もし兄が生きていたら兄を召したか」と聞く道真に
「「もし」など考えても何も変わらぬ　選べるのはこれから何をするかだけよ」
と言う。自らも生家を離れ良房の後継者として徹底した英才教育を受けてきた基経は、あまり個人的感情を出さない。例外が魂鎮めの宴で伴善男を殺せなかったと知った時くらいだ(5巻)。その対極にあるのが異母兄国経・遠経で、基経や良房に表面上は従って自分の役割をわきまえているが、時折揺れるという中間ポジションにいるのが藤原高子。ポーカーフェイスの良房のもとにいるのに、考えていること駄々洩れの国経・遠経の方が異常なのだが、彼等はそのせいでコメディパートを割り振られている。

　本巻で道真に未来を語る人がもう一人いる。在原業平である。帝の血筋を持ち権力者になれる駒を持っていながら、宮廷を席巻する藤原氏のもとで遊び人の評判を欲しいままにしている。かつて駆け落ち騒ぎを起こした藤原高子への思慕が消えたわけではないが、再び奪うほどの気概はもう持っていない。自らこの世を正す意思はないが、優秀でまだ理想を捨てていない道真に何かと意味深な台詞を投げる。
重税を避けるために隠れ里で生き税を逃れる村人と出会った業平は
「法も税もただの村人には変えることはできぬ　お前は違うであろう　「それ」に手の届くところにいる」
と未来進むべき道を示す。ただ不平不満を言っているだけでは、自分が嫌だと思っている世の中は変わらないと日々痛感する道真が、後年権力者とぶつかっても理想を通そうとする道を選ぶ。決して器用とはいえない生き方をしてまでも困難な道を選ぶのは、この時の経験があったからなのか。


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