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February 10, 2021
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みなさん、こんばんは。
東京オリンピック・パラリンピックの組織委員会は8日、森喜朗会長の女性蔑視発言があった翌日から8日正午までの5日間で、約390人のボランティアが辞退したと発表。これを受け、自民党の二階俊博幹事長は記者会見で、「瞬間的に皆さんは"協力できない"とおっしゃったと思う」とした上で、「お辞めになりたいなら、また募集する」と述べたそうです。けしからんですね。

韓国特集、今日は小説です。

舎弟たちの世界史 (韓国文学セレクション)
イ・ギホ
新泉社

 八十年代の韓国を象徴する事件といえば光州事件だ。全斗煥大統領就任時、光州市民は民主国家のエリートにして、韓国の支援者であるアニキ(ヒョン)である米国の介入を期待していたが、頼れるアニキであるはずの米国は、むしろ軍の光州投入を承認した。当時は冷戦真っ只中であり、「北朝鮮の扇動による暴動」という体制側の主張は、米国にとってむしろ都合が良かったのだ。その結果「あ、この方向でいいんだ」と自信を得た舎弟達は、大々的な赤狩りを決行。家族間でも密告を奨励したため、でっちあげによる逮捕が横行した。

 タクシー運転手ナ・ボンマンが逃亡犯になったのも、その頃起こった出来事の一つである。もちろん物語はフィクションだが、モデルとなった人物は多数いたはずだ。孤児で字も読めない彼が、逃亡犯として生きている事が冒頭で明かされ、次に経緯が続くわけだが、「うわ、実は恐ろしい男だったんだ!」という裏の顔が明かされるはずもなく、むしろ、やっとの事で得た仕事も恋人も、国家転覆を企む危険分子と繋がってスパイ活動を行ったといういわれなき罪に問われたボンマンが次第に悲惨な目にあってゆく様が描かれる。描かれるのだが、いちいち語り口が前置きを変えた「聞いてくれたまえ」だったり、小ネタが仕込まれているため、つい笑ってしまう。ところが調子に乗って笑っていると、絶対に笑ってはいけない箇所が落とし穴のように待ち構えているので油断できない。恐るべきRPGダンジョン小説なのだ。ちなみにそんなジャンルはない。

 本来なら名前の如く福に恵まれていたボンマン(=福満)から福を奪ってゆくのは、いかにも優しそうな顔をした国家安企部、やましい思いを抱えた刑事、自己正当化の権化である職場の同僚といった身近な存在だ。それが怖い。いや、それも怖いが、彼等にそんな行動を取らせている背後にいる人物が最も怖い。その人物とは舎弟の親玉、固有名詞はあまり登場しないが「我らが(ウリ)ノワール主人公」「我らが独裁者」としての出演頻度は最も高い。その場にはいないが韓国全体を覆う、空気のような彼が為政者として君臨した。アメリカは世界の警察として後にイラクやアフガンには、“民主化を推進するため”と称してがんがん攻め入ったのに、韓国の民主化にはなぜか全く興味がなかった。本来は善良であるはずの人々の間に芽生えた狂気が暴走し、社会がむしろその狂気を凶器として利用した。いずれも冷静に考えれば間違っていると即座に気づく出来事だが、渦中にいる人々の誰一人おかしいと思うことも言うこともできずに見過ごされた。酷い話だ。

 とはいっても、まあこれは所詮隣の国の物語。我が国には一切覚えもなく、未来永劫起こるべくもない事だから、笑って忘れてくれたまえ。



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最終更新日  February 10, 2021 12:00:16 AM
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