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August 6, 2021
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みなさん、こんばんは。東京オリンピックのスケートボード女子パークで、四十住さくら選手が金メダル、開心那選手が銀メダルを獲得しましたね。今日から3日間トーマス・マンの作品を紹介します。

ブッデンブローク家の人びと 上
Buddenbrooks
トーマス・マン
岩波文庫

 物語はブッデンブローク家の愛娘アントーニエ(愛称トーニ)が、家族の前で教理問答を暗唱する場面で始まる。ヨハン・ブッデンブローク商会を開いた当主ヨハン・ブッデンブロークと妻アントアネットが一代目、その息子ジャン(当主は代々ヨハンを襲名)と妻エリーザベトが二代目、アントーニエはヨハンの長女にあたり、他にトーマスとクリスチアンという兄、こののちのことだがクララという妹も生まれる。家には詩人とかかりつけの医師もやってきて、夕食を共にする。実はこれが一家の最も幸せな時代であり、今後彼等は副題「ある家族の没落」が示した通りの道を歩む。

 長女トーニの恋愛と結婚が本編のメイン・イベントだ。金色の髭を生やしたグルーンリッヒという男性が彼女に一目ぼれしてプロポーズ。ちょうど家運が傾き始めていた両親は娘のためを思ってこの結婚を後押しするが、トーニは逃げて行った先で出会った医師志望の若者モルテンに恋をする。若者の情熱が両親の心を動かすなどという事はなく、あっという間に恋とも言えない出会いは摘み取られる。例え駄目になるにしてもコメディ要素が全くないのはジェイン・オースティン作品と好対照。

 従来の二代目は、一代目が起こした事業を守ろうとする。つまり、守りの姿勢に入る。ブッデンブローク家も例外ではない。
「私が慎重第一にしているのでね。あまり前進していないんだよ。お父さんが、神のそばへ去ってから、これといって前進してないんだよ。」


 一方で彼等の隣家で事ある毎に
「あの成り上がり一家」
呼ばわりされるハーゲンシュトレーム家は、“攻め”に出る。有力な一家との結びつきを強め、強引な手法で富を得る。
「世間がよく知っていてよ。肱を突っ張って邪魔ばかりして、見栄も外聞もなく、お祖父さんが、ハインリッヒ・ハーゲンシュトレームのことを、いつもおっしゃっていたわ、『あの男の家では、雄牛にまで小牛を生ませるらしいね』って。」
なまじ引き継ぐ過去がないだけに、形振り構わぬやり方の方が、激動の時代には合っていた。そう、頃は激動の時代。ジャンが思わぬ発言に怒って料理人をクビにするエピソードが出てくるが、ここでわざと庶民の言葉としてひらがな書きで出て来る“かくめい”とは1848年から1849年にかけて起こった革命を総称して「諸国民の春」(仏: Printemps des peuples, 独: Völkerfrühling, 伊: Primavera dei popoli)である。

 本巻はブッデンブローク家二代目の死で幕を閉じ、次巻からいよいよ三代目の時代。彼は家を盛り立てる事ができるのか?

2009年に英国ガーディアン紙が発表した、「英ガーディアン紙が選ぶ必読小説1000冊」選出。


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最終更新日  August 6, 2021 12:00:20 AM
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