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カテゴリ:海外の作家が書いた歴史小説
みなさん、こんばんは。
5日に開催予定だった、第97回天皇杯全日本バスケットボール選手権大会の準々決勝、川崎ブレイブサンダースvs.アルバルク東京と琉球ゴールデンキングスvs.信州ブレイブウォリアーズの試合がアルバルク東京と琉球ゴールデンキングスに、新型コロナ感染症陽性と判定された選手が出たため中止となりました。広まってますね。 今日から2日間ヒラリー・マンテルの小説を紹介します。 鏡と光 上 The Mirror and The Light ヒラリー・マンテル 早川書房 物語はアン・ブーリンが処刑された前作ラスト直後から始まる。前作より間を置かずに出版されたならともかく、八年後の刊行だ。「アンが亡くなってX年」という始まりでもよかったはずだ。しかし一つ考えられるのは、アンが処刑されてからクロムウェルが同じ断頭台の露と消えるまで、わずか四年しかない。スパンを置いてしまうと、それだけ彼の生涯が描けないのだ。 よって“彼”たるクロムウェルも含めて皆ざわざわしている。大使シャピュイはこれでヘンリー八世が教皇のもとへ戻ってきてくれるのかと期待。何よりも当の王が 「余は正義をくだしたのか?」 とクロムウェルに尋ねるほど落ち着かない。次の相手と結婚するためではなく、不貞を働いた女性を罰した正義と敢えて言うことで、アン・ブーリンの処刑を自分の中で綺麗事に収めてしまおうとする。これから何人も妻をとっかえひっかえする青髭の異名も持つ王なのにこの不安は何だと言いたくなるが、少なくともこの時点では前妻キャサリンは処刑したわけではなく病死であり、妻だった女性を処刑したのは初めてだ。 聞かれたクロムウェルも正義だったという確証がない。 「正義?その問いかけの大きさが、腕に置かれた手のように彼の思考を停止させる。」 答えが出なかったクロムウェルは聞き方を変える。 「国のために最善のことをしたか?した。」 そして王に言う。 「すんだことです」 それでも王の気持ちは収まらない。 「しかし、どうして“すんだこと”と言えるのだ?まるで罪などなかったかのように?悔悛などなかったかのように?」 ウルジー枢機卿、トマス・モア大法官、アン・ブーリン。“彼”の前に立ちはだかる壁は次々と消えていく。これでクロムウェルが“皆は失敗したが自分は轍を踏まない”と自信満々であれば、歴史を知る読者は「ほらみたことか」と言い放つことができる。ところが、そうではない。 王もかつての王ではなく“自分は(が)息子を作れないのでは”という不安と、双肩に担ったチューダー朝存続の責任のために「取り扱い注意」人物となっている。重々承知しているクロムウェルは、LINEのメモよろしく王についての覚書を書きまくっている。これほど細心の注意を払ったとしても、尚逃れ得ぬ運命に向かってゆくトマス・クロムウェルが、エモくてたまらない。 鏡と光 上 [ ヒラリー・マンテル ]楽天ブックス お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
January 8, 2022 12:00:21 AM
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