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みなさんこんばんは。アレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ監督の新作となるNetflix映画『バルド、偽りの記録と一握りの真実』が、12月16日より配信されることが決定しました。映画フロントランナーを見ました。

フロントランナー
The Front Runner

出演
ヒュー・ジャックマン　J・K・シモンズ　アルフレッド・モリーナ　ケビン・ポラック　
ヴェラ・ファーミガ

監督＆脚本
ジェイソン・ライトマン

　　1988年アメリカ大統領選挙。ゲイリー・ハート上院議員は、史上最年少の46歳で民主党の大統領候補となり、予備選で最有力候補として一気に躍り出た。その若さからジョン・F・ケネディの再来と称され、大衆からも愛されていたハートの状況を一変させる出来事が起こる。アイアミ・ヘラルド紙の記者が入手したハートに関する「ある疑惑」。このスキャンダルが一斉に報じられたことで、ハートの支持率は急落し、予備選の当落線上から姿を消すことになってしまう。

　原題であり邦題もそのままのフロント・ランナーとは最有力候補のこと。ロナルド・レーガン大統領のもとで副大統領を務めていたジョージ・H・W・ブッシュは結局は前政権のやり方を踏襲すると見做され、変革を求めた国民はハート議員を支持した。

こういう場合、ハート議員が既婚者だったこともあり　「スキャンダルで有力な政治家の将来が潰されてしまった」　ことを受けて相手が誘惑した悪女のように感じがちだが、映画ではフラットに描かれている。むしろハート議員にはスタッフがついていたが、結局一人でマスコミのもとに放り出された被害者として捉えられている。相手がおとなしかったからよかったものの、あんなやり方では逆に相手にある事ない事言われかねない。マスコミ対策、危機管理の徹底も必要だが、要はトップの脇が甘ければどうにもならない。つつかれるのが厭ならばしなければいいのだ。クリントンの妻のヒラリーといい、どうして妻はこういう場合耐えなければならないのか。怒りや悲しみを素直にぶつけられなくてかわいそうだ。この後アメリカでは「政策がどんなに良くても人柄に傷がつけば国のトップにはふさわしくない」という見方が強くなる。

　ヒュー・ジャックマンは、ゲイリー・ハートから、2人が知り合っている間、自宅にとどまるよう招待された。ハートの妻は股関節手術から回復していて、2人は階下で寝ていたので、ジャックマンは実際に主寝室にとどまり、ハート自身のベッドで寝ることを許可された。ゲイリー・ハートが浮気をしたとされる女性である実在のドナ・ライス（現在は結婚してドナ・ライス・ヒューズ）は、公開の数か月前に映画のプライベート上映を受けた。今日まで、ハートとライス・ヒューズは浮気を否定し続けている。

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