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みなさんこんばんは。WBC1次ラウンドプールBの第3戦でチェコ共和国代表と対戦した侍ジャパンは、10ー2で勝利し初戦から3連勝を飾りましたね。今日もドストエフスキー作品を紹介します。

白痴 2
フョードル・ミハイロヴィチ ドストエフスキー
亀山 郁夫訳
光文社古典新訳文庫

​火中に自ら投じた10万ルーブル(をを！何かカッコいいぞ)を、自分と結婚したがらないガーニャに拾うよう命じるも、結局自分で拾って渡し、ロゴ―ジン達と姿を消したナスターシヤ。

　衝撃の夜会から半年後、遺産相続を終えたムイシキン公爵がサンクトペテルブルグから戻って来る。再会するのはナスターシヤを巡って絶賛宿命のライバル関係にあるロゴ―ジン。但し彼、こんな事を言う。

「あんたが目の前からいなくなると、とたんにあんたが憎くなってくる。あんたと会わなかったこの三か月、分単位であんたに腹を立てていたものさ、ほんとにな。あんたをとっ捕まえて、何か毒でも盛ってやりたかった！とまあ、そんな感じさ。ところがいま、あんたといっしょにいて十五分と経っていねえのに、憎しみなんぞまるで消えちまって、あんたのことが、また元どおり好きになっている」

え、ツンデレ？公爵の方も
「ぼくがきみといっしょにいると、きみはぼくを信じてくれるけれど、ぼくがいなくなると、たちまち信じるのをやめてまた疑いはじめる。」

と言いつつ何だか嬉しそう。なんだよ、二人、ナスターシヤがいなければフツーに親友じゃないか。いやいやそんな単純なものではない。十字架まで交換して
「あいつを持っていけ、運命なら仕方ない！あんたの者だ!譲るよ！ロゴ―ジンを忘れないでくれ！」
なんて言ったのに、ロゴ―ジン、あんたなんてことを。
　
　そして問題の主ナスターシヤはといえば、場面を一瞬横切って捨て台詞でエパンチン一家をざわつかせる。ゲスト出演みたいなヒロイン一瞬の通りすがりであった。

2009年に英国ガーディアン紙が発表した、「英ガーディアン紙が選ぶ必読小説1000冊」選出。


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