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みなさんこんばんは。韓国人作家ハン・ガンさんがノーベル平和賞を受賞しましたね。今日が誕生日という真田広之さん主演映画を紹介します。

新宿鮫　眠らない街​

出演
真田広之　田中美奈子　大杉　漣　余　貴美子　奥田　瑛二　浅野　忠信　松尾　貴史
今井　雅之　室田日出夫

監督
滝田　洋二郎

脚本
荒井　晴彦

音楽
梅林　茂

　“鮫”の仇名を持ち、暴力団からも警察内部からも恐れられている新宿署防犯課の警部・鮫島は、改造銃のスペシャリスト木津要を単独で追っていた。折しも、木津が作った銃によって警官二人が殺され、特捜部が開設される。警視庁からやって来た公安一課の香田警視と鮫島は因縁の仲で、互いに敵視しあっていた。四面楚歌の状況の中で鮫島の心を唯一癒してくれたのはロックバンド“フーズ・ハニイ”のボーカル・晶だった。ある日、鮫島はとうとう木津の居所を探しあてる。そして彼の仕事場も突き止め、踏み込むが、逆に木津に捕まってしまう。

真田広之さんが唯一鮫島を演じた映画版。NHK版では舘ひろしさんが演じており、晶は実在の歌手川村カオリをイメージしていたが、映画では実現せず、NHKドラマ版で実現。

警察の秘密を握っているために、組織内で孤立。意地のように検挙率を挙げているが、理解者は一人だけ。組織の敵意も何のそので我が道を行く。そして切先は鮫なので鋭い。大沢さんが作り出した孤高のヒーローを30代前半の真田さんが演じている。
彼については20代、いや30代前半、30代後半、40代前半がいいとそれぞれ好きな年代のファンがいるらしい。20代の『里見八犬伝』よりは大人の顔になっている。鮫島は作者大沢さんからすれば、もっとひょろっとしたイメージで、木津も痩せた男だったらしいが、映画版木津を演じた奥田さんは、ムキムキに鍛えてきたとか。

中の人は悪党なんか一発でのしてしまいそうなのだが、鮫島は木津にいいように翻弄される。言葉攻めされながら肉体を傷つけられ、ある意味女にされてしまった鮫島が晶の所に向かって狂ったように彼女を求める過程はとてもわかりやすい。

ラストを見る限り、続編があってもよさそうだ。冒頭で木津が使っていた改造銃はギターの形をしており、鮫島が振り向いた先にはギターを持った男がいた。わかりやすい悪党はもういない。『新宿野戦病院』とは別の意味で戦場で、怪しげな雰囲気をまとっていた新宿は、コロナ禍を経た新宿では決して見られない。この頃はまだ外国人があまりいなかった。今は必ず画面のどこかにいるはずだ。脚本が荒井晴彦と聞いて納得。鮫島と警察幹部にしろ、晶との関係にしろ、どこかじめついたところがある。割り切れないというか。



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