ファーレ立川アート作品の第65回目掲載です。
車止めとして製作された作品を8回に分けて紹介したが、いま改めて見直してもとてもユニークな作品ばかり。日頃、繁華街でよく見かけるタイプのそれよりも様々な思惑を秘めた車止めの最終回を飾るのは、なんと黒の弾丸形状の車止め。見た瞬間に思い出したのは2008年03月17日に掲載した"30セント・メアリー・アクス"だが、夜間照明で照らし出された様子はちょっと異質な感じがする。周囲のビルを映し出すFRPの精緻な造りに思わず写真を見入ってしまった。
以下全文引用
コアシティ立川南側のギャラリーロードに黒い物体があります。円錐形、もしくは弾丸状とでもいえばよいのでしょうか、とてもシンプルな形が垂直に立っています。
これは、彫刻家の黒鳥晴男さんが、車止めとして制作した作品です。材質はFRP(強化プラスチック)です。
この作品は不気味です。「意味」といったものが全く感じられないのです。しかし、例えば別れ道の道しるべに石を置くような場合、その石自体には全く意味はなく、置いたことによる意味は置いた人の側にあります。この作品の前に立ったら、まずそれを見て、黒いつやつやの表面に顔を映してみて、作品がここにある意味については自分自身で考えればいいことなのかも知れません。
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