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テーマ:今日のお出かけ ~(8187)
カテゴリ:┣ ●日本橋の散策●
都内の地下鉄でたった一つだけ商業施設名称がそのまま駅名称になっているところがある。公共機関であるが故に通常は地名などを駅名称とするのだが、その唯一の例外が銀座線・三越前駅だ。銀座線・三越前で下車すると、改札を出てから三越入口に至るまでの通路の装飾からして他の駅とは趣がかなり異なる。だいたいの予想はついているものの、Wikipedia(ウィキペディア)でちょっと調べみた。 元々は新橋への延伸中に資金難に陥っていた東京地下鉄道に対し、ここに本店を構える三越が直通出入口を設けること等を条件に建設資金を全額負担して開業させた駅である。これは、現在でいうところの命名権より広い特約である。 この経緯から、銀座線ホームの壁面には三越の「三」をモチーフにした赤い3本線が引かれ、輸入タイル・大理石貼りや真鍮製手摺り、日本初の駅エスカレータが備えられるなど、三越の意向を隅々まで反映して異例に豪華な内装が施された。また、半蔵門線ホームの壁面デザインは三越の包装紙「華ひらく」をデザインした猪熊弦一郎の作品である。 当駅の開業後三越はさらに賑わった。東京地下鉄道では上野広小路駅(松坂屋)、日本橋駅(高島屋と白木屋)、京橋駅(明治屋)、銀座駅(松屋と三越)の5駅が駅上の百貨店の資金提供を受けて建設され、その際の特約により現在もアナウンスにはスポンサー名が入れられている。 ということはこの写真のサインは1932年開業当時からすでに設置されていたものと見なしてよいのかもしれないが、現代のサイン工事ではまずやらない造り。多分鋳物で製作しているのは間違いないが、この部分を造るだけで100万円ではあがるまい。それぐらい手間暇をかけて造らなければ出来ない製品なのだ。書体といい、表記の仕方といい、開業当時の三越の権勢を偲ばせる、側道の入口でも手を抜かない豪華な造りに思わず見入ってしまった。 グーグル・ストリートビューで日本橋三越を見たい方はクリック。
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Last updated
2008年08月26日 15時01分38秒
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