ファーレ立川アート作品の第69回目掲載です。
まさにこの作品のためにわざわざ石張りのステージが設けられたかのように感じてしまう。
さらに平面的なものを立体的に見せようと視覚的にいろいろと工夫がされているが、惜しむらくはだいぶ色褪せてきてしまったこと。このあたりは塗装した作品の宿命なのだが、そろそろメンテナンス時期に来ているのかもしれない。口紅と言うからにはやっぱり赤々しく瑞々しくないと。
以下全文引用
ファーレイーストビルはほぼ三角の形をしています。その北端は丸くなっており、植栽に囲まれたちょっとした舞台のようなものが一階部分に作られています。スウェーデン出身・アメリカ在住のクレス・オルデンバーグさんの「リップスティック」という作品がそこに置かれています。
これは一見してわかるとおり口紅です。見慣れた日用品を拡大して作り直すことでそれを全く異なったものに見せるという手法で、オルデンバーグさんは作品を作ってきました。この口紅の作品は、メタルプレートで作った平面を看板のように起こしたもので、立体作品でありながらかなり軽快な印象があります。この口紅はマリリン・モンローに捧げられたものであり、彼女のポートレートだとオルデンバーグさんは言っています。
ファーレ立川においては、ほとんどの作家は新作を提供していますが、中にはすでに作られていた作品を譲り受けたりしたケースもあります。このオルデンバーグさんの口紅は1967年に発表された作品をファーレ立川用に若干手直ししてもらったもので、ファーレ立川の中で一番旧い作品ということになります。
この周辺の写真がご覧になりたい方は地図をクリック
関連記事
■ファーレ立川とは
■ファーレ立川アート作品
■その028:かの大女優にささぐ
■過去に掲載したファーレ立川の作品集はこちらから。