ファーレ立川アート作品の第71回目掲載です。
久方ぶりに玉座という言葉を聞くと、不思議に思うことがあった。王様=王位=王座と連想してしまうが、なぜ玉座というのだろう?王座と玉座の違いは何?
そこで調べてみたら、『「玉」が高価なものとされていた古代中国で、高い地位の者が玉で作られた椅子を使用したことが語源。一般には、「王座」=「玉座」。しかし、王の椅子(地位)を「王座」とし、「玉座」はさらに上位(皇帝や神)の椅子(地位)を指す言葉として、同じ文書内で使い分けられることもある。』とのこと。
まさに最上位の人が座るのにふさわしい威厳と畏怖が感じられる椅子、ちょっと不気味だ。
以下全文引用
A-ONEビルの東側の植栽内に鉄でできた椅子が置いてあります。実際に人が座ることを考えるとちょっとおおぶりな椅子で、「玉座」と考えたほうがいいかも知れません。椅子の背には不気味な目玉模様がつけられています。
これは、ハイチの芸術家・パトリック・ヴィレールさんの「人間肘掛け椅子」という作品です。ヴィレールさんは、絵画・彫刻・陶芸など、美術のさまざまな領域で活動し、特に陶芸ではハイチで指導者的立場にいる人です。
玉座としての椅子の作品は、人間が人間の上に君臨する「権力」の象徴であり、かなり批判的な意味も持っています。しかし、ファーレ立川に設置された椅子は、その強力な視線で街を外敵から防ぐ毘沙門天や仁王様のようなまもり神的存在になりました。
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