ファーレ立川アート作品の第72回目掲載です。
積み上げられた煉瓦の中からにょきにょきと張り出してきた枯れ枝がとてもいい雰囲気を醸し出していると思って解説文を読むと、これはアルミ鋳造品らしいことに気が付いた。永続性を考えて本物の枝よりもアルミ鋳造品に切り替えたようだが、これはちょっと凄い。ここまで作るのはかなり大変なような気が。植栽は完全な後施工だが、ここまでいい雰囲気を出すとは当時は想定していなかったのかもしれない。
以下全文引用
ファーレ立川の北東部にあるA-ONEビルは直角三角形をしています。その北の頂点のゴミ集積所の近くに國安孝昌さんの作品「Stack in Frame」があります。
國安さんは、廃墟のような構造物をレンガと木を使って作る芸術家です。國安さんの仕事はインスタレーション(ものを置いていき、その配置の状態を作品とするもので、永続的な展示を前提としない場合がある)が主体です。しかし、ここファーレ立川においては、アート作品は長い時間にわたって設置されることが想定されていますので、國安さんは、アルミニウム鋳造で作った木と鉄でできた枠、そしてレンガを使い、丈夫でありながら自分の作風を崩さない作品をここに作り上げました。
都市の中に作品を置くという一種の制限の中で仕事をすることは精神の冒険だったと國安さんは言います。目立たぬこと、主張しないこと、普通であること、しかし何かしら記憶に残るものであることをテーマに作品は作られ、街全体を守る何物かのように街の北端に置かれています。数年前までは本当に目立たない作品だったのですが、この写真でおわかりになるように、植栽のツタが作品をおおいはじめ、いい雰囲気になってきました。
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