ファーレ立川アート作品の第93回目掲載です。
遠目からだと、椅子のようにも置き台のようにも、さらには機構装置のようにも見える「時の種子」。足元に見える車輪が意味深に感じてしまう。これから上がるところなのか、下がるところなのかは分からないが、斜め下から見上げるとなにやら生き物のように見えてしまうから不思議だ。
以下全文引用
立川ビジネスセンタービル北側のギャラリーロードに、イタリアのトマーゾ・カッシェッラさんによる車止めの作品があります。螺旋(らせん)状の形がブロンズで作られています。量や塊でなく、このように線状の形を使ってたんたんとした形を作るのがカッシェッラさんの仕事の特徴です。カッシェッラさんの作品においては、線によって囲まれた空間、線のまわりに存在する空間が、作品の一部として重要になってきます。
また、カッシェッラさんは作品で螺旋状の形を使います。これは、「中心に存在する生命とそれを取り巻く小宇宙」を表わしているのだそうです。DNAの二重螺旋という微小のレベルから、貝殻・角・毛髪などの成長、ツル植物の形態など、螺旋は生命現象の特徴的な形態のひとつです。カッシェッラさんの作る螺旋は、このような生命への賛辞と考えることができるかも知れません。この作品には、「時の種子」というタイトルが付けられています。
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