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2009年10月30日
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カテゴリ:┣ ●立川の散策●


ファーレ立川アート作品の第97回目掲載です。

この作品を見たときに感じたのは、日本おとぎ話の中の一場面描写の挿絵のように、障子を利用しながら影絵で表現した記憶と同質のもの。引用文にあるようにスチール製品はともすれば冷たい雰囲気になりがちだが、全編に亘って切り抜かれた温かみある曲線が彩りを添えていると思う。輪郭を見ながらその先を想起させる作品なのかもしれない。


以下全文引用

新鈴春ビルの西側のペデストリアンデッキの側壁に、イスラエルのユダヤ人芸術家メナシェ・カディシュマンさんによる15メートルにわたる鉄製の壁画「自然は微笑まず、人は微笑む」があります。作品は、広々とした荒野に動物(羊)がいるという風景を半抽象風に描いたものです。鉄板を使ったレリーフ作品は、どこか切り絵を連想させます。夜になるとうしろに灯かりが点き、作品を浮かび上がらせるという仕掛けもあるそうです。作品の左の方には、「自然は微笑まず、人は微笑む」という言葉が日本語・ヘブライ語・英語で彫られています。

いまでもパレスチナ問題関連の深刻なニュースが連日絶えないイスラエルにあって、カディシュマンさんは民族紛争の悲しみをよりグローバルに捉えた作品を作り続けています。しかし、立川に作られた作品からは、そういった悲しみの中にあってなお「鉄のあたたかみ」のようなものが伝わってきます。

このペデストリアンデッキの橋がつなぐ先のビルがまだできていないため、デッキはこのカディシュマンさんの作品のところで終わりになっています。作品のまわりは建築資材の仮置き場のような場所になってしまっており、作品から流れ落ちたサビが床を汚して何ともいえない淋しい感じです。早く新しいビルができて、この作品がいろいろな人の目に触れるようになるといいですね。


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■No.010 よろこび・かなしみ

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Last updated  2009年10月30日 09時09分04秒
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